仮想通貨取引所coinbase(コインベース)が日本進出
米国の最大手仮想通貨取引所であるcoinbase(コインベース)が日本でのサービス開始に向けて動いていることが日経新聞の報道で明らかになりました。改正資金決済法に基づく仮想通貨交換業の登録を年内にも金融庁に申請する方針であると報じられています。
米国最大の取引所が日本へ
アメリカで最も大きな仮想通貨取引所であるcoinbaseは、出資を受けている三菱UFJフィナンシャル・グループと連携して日本市場に進出します。
企業価値が10億ドル(約1100億円)を超える大規模な仮想通貨取引所として知られるcoinbaseの利用者数は2000万人にものぼると言われています。
出資者の中にはニューヨーク証券取引所を傘下に持つインターコンチネンタル取引所(ICE)なども含まれており、日本法人の社長には資産運用サービスを提供している『お金のデザイン』で最高執行責任者(COO)を務めた経歴を持つ北沢直氏が就任すると報じられています。
coinbase(コインベース)のサービス
セキュリティー面で強い信頼を持つコインベースは、全社員の5%以上がセキュリティー専門のエンジニアであり、万が一ホットウォレットで顧客資産がハッキングされた場合などでも、全額補償を受けるための保険なども提供しています。
日本で予定されているサービスでもビットコイン(BTC)やイーサリアム(ETH)などといった主要通貨の取り扱いが予定されており、「販売所」と「取引所」の2種類のサービスが提供される予定となっています。
三菱UFJグループなどが資金提供
三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、2016年7月に傘下である三菱UFJ銀行や三菱UFJキャピタルなどを通してコインベースにおよそ10億円を出資しています。
同グループは、パートナー企業としてコインベースの日本進出を支援することとなっており、当面は顧客の本人確認など開業に向けた国内の法規制に準じるための手続きが中心になるとみられています。
MUFGと三菱商事はリップル(Ripple/XRP)のシステムを使った国際送金の実証実験なども行なっており、タイやイギリスの大手金融機関と提携し、数年内の実用化を目指しています。
この他にもブロックチェーン技術を使った決済システムである「MUFGコイン」なども開発しており、以前から仮想通貨への積極的な取り組みを行なっています。
coinbaseは分散型取引所も
またcoinbaseは先月、分散型取引所Paradex(パラデックス)を買収し、自社で運営する取引プラットフォームであるGDAX(ジーダックス)と統合したことも発表しています。これに伴い、新しくリニューアルされた取引プラットフォームであるCoinbase Pro(コインベースプロ)も発表しています。
Paradexは、ユーザー同士が自分で管理しているウォレットを通じてERC20トークンを直接取引することができる分散型取引所です。
Paradexのプロトコルをさらに強化するとともに、GDAXと統合することによってさらに進化させた『Coinbase Pro(コインベースプロ)』は個人投資家向けの特別な設計となっており、簡素化された入出金処理によって簡単で直感的なプラットフォームとなっていると報じられています。
新たに発表されたCoinbaseProとは?
急速に勢いを増している実績のある海外大手の参入によって、セキュリティーの強化や手数料の低下が進むことになれば、仮想通貨の保有者は大きな恩恵を受けることができます。
coinbaseからの今後の正式な発表に注目が集まります。
(引用:nikkei.com)