SBIが台湾のブロックチェーンスタートアップに新たな出資|事業拡大が進む
SBIホールディングスの子会社であるSBIクリプトインベストメント株式会社は、新たに台湾でブロックチェーン技術を活用したeコマース事業を行うOBook Holdings Inc.(OwlTing社)に出資したことを発表しました。
SBIクリプトインベストメントがOwlTing社に出資
SBIホールディングスの100%子会社であり、デジタルアセット関連のベンチャー企業などへの投資を行っているSBIクリプトインベストメントは、台湾でブロックチェーン技術を活用したeコマース事業を行っているOwlTing社に新たに出資したことが5月9日に明らかになりました。
この出資により、SBIグループによるOwlTing社への出資比率は20%になるとのことです。
OwlTing社とは?
台湾のブロックチェーンのスタートアップであるOwlTing社は、グローバル旅行、食品安全、ソーシャルメディアプラットフォーム、グローバルホテル予約、ブロックチェーンアプリケーションサービスでサービスを提供するeコマースおよびブロックチェーンアプリケーションに特化したスタートアップ企業です。
OwlTing社は、ホテル予約、情報管理、食品追跡などの幅広い分野において、ブロックチェーン技術を用いたサービスを開発・提供しています。
OwlTing社は、小規模農家に直接消費者へのアクセスを提供することから、旅行者が何を意味するかを再考すること、業界のブロックチェーンの可能性を広げることなどに取り組んでおり、より自由になり、公平に交易し、繁栄する新しい可能性を生み出し、台湾のハイテクブランドをグローバルなステージに導くことを目指しています。
すでに実績のあるOwlNest
OwlTing社が提供するアプリ(owlting.comから)
同社が2017年末に開始したOwlNestは、ブロックチェーン技術を用いたホテルの予約および情報管理システムを提供しており、すでに400以上の施設での導入実績もち、来年には3万人の世界的なホテルパートナーを獲得すると言われています。ブロックチェーン技術を用いた同社のサービスを利用する導入企業は、情報の確実性保証やコスト削減を図ることが可能になります。
2017年末の設立当時OwlNestは、ブロックチェーンテクノロジーに基づくホテル予約および内部システム管理ソフトウェアの世界初のスイートでした。OwlTingは、ネットワーク技術とブロックチェーン開発機能を利用してホテル業界にブロックチェーンベースのソリューションを提供し、営業と人件費を効果的に削減し、収益をさらに向上させました。さらに、ブロックチェーンのセキュリティと二重取引に対する仕組みにより、ホテル運営者は過剰予約を防ぎ、消費者のプライバシーを保護することができます。
OwlTingの創設者兼CEOからのコメント
OwlTingの創設者兼CEOであるDarren Wang氏は次のようにコメントしています。
「OwlTingは日本、米国、およびASEAN諸国にオフィスを構えており、今年はスウェーデン、タイ、インドネシアに拡大する予定です。SBIの投資によりOwlTingはヨーロッパへの進出を加速し、グローバルオペレーションのオフィスを設立することができます。来年の私たちの最も重要なマイルストーンは、NASDAQでの当社の新規株式公開です。さらに、日本はアジアでトップの旅行先の一つであり、SBIとのパートナーシップはホテルのオペレーターがOwlTingをよりよく理解し、OwlNestの販売を促進するのに役立ちます。これまでに台湾の400以上のホテル事業者と提携しており、来年には3万軒のホテルパートナーになると予測しています。」
デジタルアセット関連企業との提携を拡大するSBIグループ
SBIグループはデジタルアセットを基盤とする生態系の構築に向けて、デジタルアセット関連ベンチャー企業への出資・提携を拡大しています。
SBIは今回の発表のなかで「公開引き続き高い技術力を有するデジタルアセット関連ベンチャー企業への出資・提携に注力するとともに、SBIグループ内の既存のデジタルアセット関連各社とのシナジー追求を図っていく」
と述べています。
Fintech(フィンテック)のグローバル展開に貢献
SBIなどの経験豊かな金融グループにとって、OwlTingは財務的背景が不足しているため、ブロックチェーン業界では異なる視点が得られます。
OwlTing社はOwlNextを通じて、世界的なホテル運営者および消費者との関係を確立することができますが、観光業および旅行業界の大規模なビジネス機会は、将来のデジタル通貨の拡大にSBIを助け「win-win」のシナリオを作成できます。
OwlTingのブロックチェーン技術と旅行経験「OwlNest Blockchain Hotel Management Service」からのホテル支払いにより、SBIホールディングスはFintech(フィンテック)におけるグローバル展開のためのより包括的な計画を立てることができます。
SBIホールディングスの創業者兼CEOからのコメント
SBIホールディングスの創業者兼CEOである北尾佳孝氏は次のようにコメントしています。
「OwlTingのブロックチェーンサービスに焦点を当てるのは、世界的ホテル予約システムOwlNest、B2BブロックチェーンクラウドサービスOwlChain、そして来年のNASDAQでのIPO計画です。SBIはブロックチェーンの技術力を持つ新興企業に長い間関心を持っており、OwlTingの問題解決能力とその概念を金融や保険などの他の業界に適用してシナジー効果を高めることを願っています。次の10年間では包括的なブロックチェーンエコシステムの構築に向けて協力していきます」
事業拡大が加速する2018年
2018年に入り、SBIグループの事業拡大はさらに加速しています。
先日も、SBIホールディングスは関連会社であるSBI Ripple Asia株式会社が、2018年中に韓国で国際送金サービスを提供するCoinone Transfer Inc.とRipple社のxCurrentを活用した国際送金システムを提供することを発表しました。
また4月にはトークン取引プラットフォームであるTemplum Inc.に対して戦略的出資を行なっています。
Templumは、証券として提供されるデジタル資産の合法的売り出しおよび二次市場取引を容易にするトレーディング・システムとプラットフォームの開発に努力する革新的技術企業です。
SBIグループに関連する企業の情報はこちら
SBIバーチャル・カレンシーズの取引開始も迫る
以前から待ち望まれている仮想通貨取引所SBIバーチャル・カレンシーズの取引開始も間近に迫っています。
SBIホールディングスは4月26日に開催した2018年3月期決算説明会のなかで、SBIバーチャル・カーレンシーズの取引開始時期について、早ければ夏に開始できることを発表しています。
SBIバーチャル・カレンシーズなどの新しい情報も
着々と基盤作りが進んでいるSBIグループの仮想通貨取引所なだけに、今後の発表には世界からも注目が集まっています。
取引開始に向けて今のうちに必要な知識を
SBIクリプトインベストメント公式サイト:sbinvestment.co.jp
OwlTing公式サイト:owlting.com
(引用:sbigroup.co.jp/news)