韓国:国会議員・公務員に「仮想通貨の保有状況報告」を義務付け
キム・ナムグク防止法が全会一致で可決
韓国の国会で「国会議員や政府高官に"暗号資産の保有状況報告"を義務付ける法案」が全会一致で可決されたことが地元メディア「News1」の報道で明らかになりました。
この法案は野党の「共に民主党」に所属していた金南局(キム・ナムグク)議員に関連するスキャンダルを受けて提案された法案であり、「キム・ナムグク防止法」とも呼ばれています。
キム・ナムグク議員は「韓国でトラベルルールが施行される前に60億ウォン(約6億円)以上に相当する仮想通貨を清算した」との告発を受けており、2023年5月15日にはこの論争を受けて「共に民主党」から離脱していました。
ナムグク議員が保有していたとされる仮想通貨はゲーム関連銘柄の「WEMIX」で、2023年1月には大量流動化が問題になり、12月には上場廃止に、この過程で多くの若者が莫大な被害を受けたと報じられています。
韓国ではこのスキャンダルを受けて、利益相反やインサイダー情報取得などに関する論争が拡散し、「保有する暗号資産の詳細は公開される必要がある」という世論が形成されていたとのことです。
仮想通貨保有状況などの登録が必要に
報道によると、今回可決された法案は「国会法」と「公務員倫理法」の改正を含んだ内容になっているとのことで、国会法改正案には出席者269人全員が賛成、公務員倫理法改正案には出席者268人全員が賛成したと伝えられています。
韓国の国会議員や幹部公務員は「株式・債券・宝石・会員権・その他100万ウォン以上の価値がある資産」について報告することが義務付けられていましたが、今回の法案可決によって今後は「暗号資産」に関する保有状況の報告も義務付けられることになります。
具体的には、第22代国会議員は財産事項に"暗号資産"を明記することが義務付けられることになり、第21代国会議員も「任期開始日から2023年5月31日までに取得して保有している暗号通貨の保有状況・変動内容」を6月末までに登録しなければならないとされています。
(News1報道)
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