ホワイトハウス、初の「仮想通貨サミット」開催へ|トランプ大統領も登壇予定

by BITTIMES   

米政権、仮想通貨の未来を議論へ

米大手メディアのブルームバーグは2025年3月1日に、米国ホワイトハウスが3月7日に「仮想通貨サミット」を開催することを報じました。

ブルームバーグによると、今回のサミットではドナルド・トランプ大統領が出席しスピーチを行う予定とされており、仮想通貨企業の著名な創業者やCEO、主要な投資家、そして大統領直属の仮想通貨タスクフォース(作業部会)のメンバーなど、関係各所から幅広い参加者が招かれています。

サミットのホストはホワイトハウスの「AI・仮想通貨担当顧問」であるデイビッド・サックス氏が務め、タスクフォースの事務局長であるボー・ハインズ氏が運営を取り仕切る予定であることも明らかにされています。

サックス氏も自身のX(Twitter)の投稿で、仮想通貨サミットを開催を報告しています。

トランプ大統領は3月7日(金)にホワイトハウス初主催の仮想通貨サミットを開催します。

出席者には仮想通貨業界の著名な創業者やCEO、投資家が含まれます。

皆さんにお会いできるのを楽しみにしています!

仮想通貨業界の育成へ舵切り

今回、サミットが開催される背景には「米国政府の仮想通貨政策の大きな転換がある」と指摘されています。トランプ大統領は就任直後から「米国を仮想通貨の首都にする」と公言し、仮想通貨産業の育成と明確なルール作りに乗り出しました。

1月には「デジタル金融技術における米国の指導力強化」の内容が記された大統領令が発令され、ホワイトハウス内にデジタル資産市場に関する仮想通貨タスクフォース(作業部会)が設置されています。

仮想通貨政策の具体化に向けた政府内の動きが加速しており、今回のサミットは、その一環として「業界の声を直接聞く場」を目的に開催が決まったと見られています。

バイデン前政権下では、SEC(米国証券取引委員会)による取締り強化など「規制による締め付け」が目立ち、業界からは不透明さへの不満や海外流出の懸念が出ていました。

しかしトランプ政権はこれを転換し「産業を不公平に弾圧してきた」と前政権を批判しつつ、産業界と対話しながら"ルールを示して育成する"路線へ舵を切っています。

仮想通貨サミットの焦点は?

仮想通貨の規制方針

サミットの主なテーマの1つは、仮想通貨の規制方針です。これは単に「規制を強める・緩める」という二者択一ではなく「いかに明確で公平なルールを整備し、市場の健全な発展を促すか」という観点で議論されると見られています。

トランプ大統領就任からわずか数週間で、SECは過去数年にわたり進めてきた主要な仮想通貨企業への訴訟を次々と取り下げ始めました。

また、税制面も重要な論点となる可能性があり「投資家保護とイノベーション促進のバランスをどう取るか」について活発な議論が交わされるとの見られています。

CBDC・ステーブルコイン

中央銀行デジタル通貨(CBDC)ステーブルコインもサミットの主要テーマになると見られています。

トランプ政権は、政権方針として「CBDCを導入しない」ことを大統領令で明確に打ち出しました。これは、政府が発行するCBDCが「金融システムの安定や個人のプライバシー、米国の通貨主権に対する脅威になり得る」との懸念に基づくものとされています。

その一方で、ステーブルコインには積極的な姿勢を示しています。サックス氏は「ステーブルコインの法整備こそが最優先課題だ」と述べており、半年以内に議会で関連法案を通すことを目指すとしています。

米国規制の日本市場への影響

今回発表されたホワイトハウス仮想通貨サミットとそれに続く政策変化は、仮想通貨市場全体に重要な影響を与えると考えられています。

米国市場では、トランプ大統領の当選と親仮想通貨方針への期待からビットコイン(BTC)価格が一時高騰し、就任直後の1月には史上最高値を更新する場面もありました。しかし、その後は利益確定の売りもあり、2月末時点では「トランプ旋風による熱狂が冷め、主要通貨の上昇分がほぼ消失した」と報じられるなど、市場は一進一退の状況です。

専門家からは「短期的な熱狂に注意すべき」との指摘もありますが、中長期的には規制が明確化することで「市場の安定化」や「機関投資家の参入」が期待されています。

日本市場も米国の動向に強く影響されるため、特に米国が規制緩和や税制優遇を進めれば、仮想通貨税制や規制の見直しが進む可能性もあります。日本の仮想通貨ホルダーにとっても、この歴史的サミットが重要な判断材料となるのかもしれません。

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Source:ブルームバーグ報道
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像

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