ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も

by BITTIMES

株価暴落でもBTC下落は限定的

2025年4月6日、ビットコイン(BTC)の価格が重要な節目である80,000ドルの大台を割り込み、週初から約3%下落しました。

下落幅自体は限定的だったものの、米国の新たな貿易関税発表をきっかけに世界の株式市場が急落し、リスク資産全般に売りが波及しています。米株式市場が急落し、S&P500とナスダック総合指数はいずれも約6%の大幅な下落を記録しました。

一方、ビットコイン価格は記事執筆時点で79,000ドル(約1,150万円)付近を推移しており、株式市場の急落に比べて下落幅は比較的小さく抑えられています。そのため「ビットコインと株式市場など伝統的リスク資産の相関性が薄れてきている」との見方も強まっています。

株式市場暴落、1987年「ブラックマンデー」再来か

今回の世界的な株安を受け、市場関係者の間では「1987年のブラックマンデー再来」の懸念が高まっています。

ブラックマンデー(Black Monday)とは、1987年10月19日に米国を中心に世界の株式市場で起きた歴史的な株価暴落のことです。ニューヨーク証券取引所(NYSE)のダウ平均株価が1日で508ポイント、率にして22.6%もの大暴落を記録しました。

米CNBCの著名アナリスト、ジム・クレイマー氏は「現在の市場状況は1987年のブラックマンデーに酷似している」と警告し、米国政府が政策転換しない限り株価はさらに急落する可能性がある指摘しています。

強気予測を示す著名アナリスト

一方、ビットコイン市場には依然として強気な見方を示す専門家もいます。

仮想通貨アナリストのDaan Crypto Trades(ダーン・クリプト・トレード)氏は次のように指摘しています。

VIX指数(恐怖指数)が2020年のコロナショック以来の高水準に達しているものの、BTCのボラティリティはむしろ低下している。

この異常な動きは、来週の仮想通貨市場で大きな価格変動が起きる可能性を示している。

また、ビットコイン支持派として知られる投資家マックス・キーザー氏は、株式市場がブラックマンデー級の暴落を起こした場合「数兆ドル規模の資金がBTCに流入し、BTC価格は月末までに220,000ドル(約3,220万円)まで上昇する可能性がある」との見解を示しています。

1987年のような大暴落が発生すれば、今月中にビットコインは22万ドルに達する可能性があります。

何兆ドルもの資産が、究極の安全資産としてビットコインに流れ込むと見られているためです。

BTC下落局面でも大口投資家は買い姿勢か

現在、週明けの市場の動きに大きな注目が集まっています。

米国時間6日夜の取引で、S&P500先物が一時5.3%安、ナスダック100先物も5.4%安と急落しており、週明けの米株市場がさらに下落する可能性を示しています。

一方、ビットコインのオンチェーン分析では、100〜1,000 BTCを保有する大口ウォレットの残高が、この下落局面で増加していることが指摘されています。これは、大口投資家や機関投資家が現在の価格水準を「買い場」と見ている可能性を示しています。

ビットコインは株式市場とともに下落を続けるリスク資産のままなのか、それとも「デジタルゴールド」としてリスクヘッジ資産の地位を確立するのか、市場関係者は来週以降の動きに強い関心を寄せています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ドル=146.36円)

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像

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