ヴィタリック・ブテリン「天才イーサリアム開発者の歴史」

by BITTIMES   

Vitalik Buterin(ヴィタリック・ブテリン)氏が、若干 19歳の時に世界を席巻する暗号通貨、イーサリアムのホワイトペーパーを世界に投げかけたのは、業界では非常に有名な話です。
現在、ヴィタリック氏が創案を出して 4年が経ち、イーサリアムは、マイクロソフトなどのジャイアント企業と協力関係を結び、時価総額は 3兆円を突破、暗号通貨市場第 2位の地位に君臨しています。「スマートコントラクト」をはじめとした、イーサリアムの暗号通貨としての機能性に関しては「ビットコインを超える可能性」も期待されています。
しかし、イーサリアムに関しては非常に多くの情報が出回っていますが、こと創案者のヴィタリック氏の情報は業界にあまり出回っていない印象です。今回のレポートでは「若干19歳でイーサリアムを生み出した若き天才の半生」をレポートしていきたいと思います。

vitalik buterin(ヴィタリック・ブテリン)の半生

ヴィタリック氏は、1994年ロシアのモスクワ州コロマで誕生しました。
彼の両親は、父がコンピューターアナリスト、母がビジネスアナリストを生業とし、やや特殊な家庭環境で育ちました。の後、6歳の時にカナダに移住し、小学校 3年生の時には、秀才児が集まるクラスで勉強を行うようになっていました。
秀才児が集まるクラスでも、彼は数学・経済学で非凡な才能の片鱗を見せ、そして、プログラミングも当時から学んでいたと言われいます。

ヴィタリックとビットコインとの出会い

彼が高校生、17歳の時に「ビットコイン」に出会います。(2011年)
ビットコインとの出会いは、ある日コンピューターアナリストである彼の父が「面白い仮想通貨があるぞ!」と興奮して話したのが最初でした。しかし、その時にはパソコン上に数字が羅列されただけにしか見えず、その時ヴィタリック氏はビットコインに興味を示さなかったと言われています。

その1ヶ月後、別の場所でビットコインに関する話を聞いた彼は「ビットコインについて本格的に調べた方が良さそうだ。」と考え、ビットコインの掲示板で情報収集をするようになりました。
その後、彼はビットコイン関連の WEBサイトの記事を書く仕事を見つけ、「1記事5BTC」でその仕事を請け負うようになりました。

当時は、5BTCで3.5ドル(390円)ほどでしたが、最近のレートで考えれば、300万円になるほどの高額報酬になりますね。彼はそのライティングの仕事で 20BTC を獲得し、8.5BTCでTシャツを購入したと話しています。
彼は WEBサイトが閉鎖されるまでサイトを書き続け、その後「Bitcoin Magazine」「Bitcoin Weekly」「BTC Media」を含む他の出版物のビットコイン関連トピックについて書いたと言われています。

当時のビットコインについてヴィタリック氏は「ひとつの企業がネットワークを構築するのではなく、何千という人々が自分のコンピューターを使うことでネットワークをつくるというアイデアはクールだと思った。」
「そうしてつくられる新しい金融システムは個人に力を与えるものだ。このときからぼくは、どんどんビットコインにのめり込んでいったんだ。」
と語っています。

そして、ビットコインとの出会いから 2年後の 2013年。
大学生だったヴィタリック氏は、月に 120時間もビットコインに関連したプロジェクトに時間を費やしていることに気がつき大学をやめることを決心しました。そして、世界中のビットコイン業界で何が起きていて、それに関わる人々がどのようなことを行なっているかを見る旅に出かけたと語っています。

5ヶ月間にわたる旅の結果、彼は人々がブロックチェーンを暗号通貨以外の目的に使おうとしていることに気がつきました。
分散型の送金システム、商品の売買、個人認証、クラウドファンディングなど、さまざまなアプリケーションにブロックチェーンが活用されていることを知りました。それと同時にその時、人々が使っていたブロックチェーンのプラットフォームが、彼らのアイディアをサポートするには「十分ではない」と思ったと語っています。

イーサリアム(Ethereum)の誕生

旅をする中で彼は「あらゆる目的のために使えるブロックチェーンのプラットフォームを造ればいいんじゃないか?」というアイディアに行き着いたと語っています。
当時を振り返りヴィタリック氏は

特定のひとつ、あるいはいくつかのアプリケーションのためだけに設計されたブロックチェーンをつくる代わりに、あらゆる目的のために使えるブロックチェーンのプラットフォームをつくればいいんじゃないかと気づいたんだ。
少しのコードを書いて、アップロードするだけで、個別のアプリケーションのためのブロックチェーンシステムが手に入れられるようなプラットフォームだ。
アイデアは1カ月くらいかけて徐々にかたちになっていったんだ。ブロックチェーンを、あらゆるアプリケーションで機能させる方法を探したんだ。それから1カ月かけて、まったく新しいプラットフォームをゼロからつくることで総合的な目的に使える仕組みを生み出せるはずだ。という考えに到達したんだ。

と話しています。
もうお気づきかもしれませんが、この「あらゆるアプリケーションで機能させるプラットフォーム」というアイディアが、後のイーサリアムに繋がっています。

2013年。旅から帰国したヴィタリック氏は、半年をかけてついに、「 Ethereumプロジェクトのホワイトペーパー(計画書)」をWEB上にアップしました。イーサリアムの誕生の瞬間です。
彼は若干 19歳で、ビットコインにアプリケーション開発のスクリプト言語が必要であると主張し、もっと一般的なスクリプト言語を使って新しいプラットフォームの開発を提案しました。

そして、イーサリアムの開発費を集めるために2014年7月〜8月に「イーサリアムのICO」が行われました。当時はビットコインで資金が集められ、16億円ほどの資金調達に成功しています。
そして、2015年7月30日、ヴィタリック氏の構想から約 2年の月日を経てイーサリアムは始動しました。ヴィタリック氏はイーサリアムがもっとパワフルになると信じており、今後もイーサリアムの活動の中心人物になっていくでしょう。

関連記事
イーサリアムとはワードルドコンピューターである

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

関連のある仮想通貨ニュース

モナコイン活用したChatGPTカードバトルゲーム「モナダム」日本円決済に対応

モナコイン活用したChatGPTカードバトルゲーム「モナダム」日本円決済に対応

OKX:FAME MMAの「FAMEトークン」取扱いへ|暗号資産取引所に初上場

OKX:FAME MMAの「FAMEトークン」取扱いへ|暗号資産取引所に初上場

LUNC復興に取り組む「Terra Rebels」ロードマップ公開|バーン活動も活発化

LUNC復興に取り組む「Terra Rebels」ロードマップ公開|バーン活動も活発化

BINANCE「約650億円相当のBNB」をバーン|価格高騰で過去最高の焼却金額に

BINANCE「約650億円相当のBNB」をバーン|価格高騰で過去最高の焼却金額に

ビットポイント「XRP保有者に対するソングバード(SGB)の付与方針」を発表

ビットポイント「XRP保有者に対するソングバード(SGB)の付与方針」を発表

ブロックチェーンゲームの資産価値が確認できる「アセットアナライザーβ版」公開

ブロックチェーンゲームの資産価値が確認できる「アセットアナライザーβ版」公開

注目度の高い仮想通貨ニュース

*Shib Name Token「パブリックアクセス」開始|今後の予定に関する報告も

*Shib Name Token「パブリックアクセス」開始|今後の予定に関する報告も

「SHIBは買い」ビットコイン初期投資家ダヴィンチ・ジェレミー氏が支持

「SHIBは買い」ビットコイン初期投資家ダヴィンチ・ジェレミー氏が支持

99BTCのプレセールがスタート! 大口投資家たちが注目している革新的なLearn-To-Earnトークンとは?

99BTCのプレセールがスタート! 大口投資家たちが注目している革新的なLearn-To-Earnトークンとは?

ビットコイン「半減期まで残り1ヶ月」過去データを比較するレポートも公開

ビットコイン「半減期まで残り1ヶ月」過去データを比較するレポートも公開

カルダノウォレット「Lace 1.9」リリース|マルチアカウント・マルチウォレット機能を搭載

カルダノウォレット「Lace 1.9」リリース|マルチアカウント・マルチウォレット機能を搭載

シバイヌ(SHIB)「TOKEN2049 DUBAI」のゴールドスポンサーに|多数の著名人が参加

シバイヌ(SHIB)「TOKEN2049 DUBAI」のゴールドスポンサーに|多数の著名人が参加

保守派・革新派による「ビットコイン分裂」を予測:Bitcoin.org運営者Cobra氏

保守派・革新派による「ビットコイン分裂」を予測:Bitcoin.org運営者Cobra氏

GMOコイン:新規口座開設でビットコインがもらえる「暗号資産デビュー応援キャンペーン」開始

GMOコイン:新規口座開設でビットコインがもらえる「暗号資産デビュー応援キャンペーン」開始

カルダノ基盤のSNS「VYRA」リリース|トークン報酬機能も追加予定

カルダノ基盤のSNS「VYRA」リリース|トークン報酬機能も追加予定

ファイルコイン(FIL)を購入/売却できる「日本国内の暗号資産取引所」一覧

ファイルコイン(FIL)を購入/売却できる「日本国内の暗号資産取引所」一覧

日本の年金基金:運用資産の多様化に向け「ビットコイン・暗号資産」などの情報提供依頼

日本の年金基金:運用資産の多様化に向け「ビットコイン・暗号資産」などの情報提供依頼

Google:Ethereum Name Service(ENS)のドメイン検索で「残高確認」が可能に

Google:Ethereum Name Service(ENS)のドメイン検索で「残高確認」が可能に

仮想通貨ニュース | 新着記事一覧

仮想通貨まとめ一覧

WoofSwapとは?Shibarium基盤トークンを売買できる分散型取引所(DEX)を紹介

WoofSwapとは?Shibarium基盤トークンを売買できる分散型取引所(DEX)を紹介

K9 Finance(KNINE)とは?Shibarium基盤のDeFiプラットフォームを紹介

K9 Finance(KNINE)とは?Shibarium基盤のDeFiプラットフォームを紹介

Bad Idea AI(BAD)とは?特徴・価格チャート・取扱う暗号資産取引所など

Bad Idea AI(BAD)とは?特徴・価格チャート・取扱う暗号資産取引所など

Astar(ASTR)の「dApp Staking」でステーキングする方法|画像付きでわかりやすく解説

Astar(ASTR)の「dApp Staking」でステーキングする方法|画像付きでわかりやすく解説

確定申告はいつからいつまで?知っておきたい「仮想通貨の税金」に関する知識

確定申告はいつからいつまで?知っておきたい「仮想通貨の税金」に関する知識

ASTRも管理できる「Polkadot{.js}」のウォレット作成方法|画像付きでわかりやすく解説

ASTRも管理できる「Polkadot{.js}」のウォレット作成方法|画像付きでわかりやすく解説

人気のタグから探す