
仮想通貨ニュース週間まとめ「金融庁・XRP・ブロックチェーン・DOGE」などの注目記事
2025年4月6日〜12日にかけて紹介した暗号資産(仮想通貨)・ブロックチェーン関連のニュースをまとめて掲載しています。この1週間で特に注目の話題をBITTIMES編集部がピックアップしてお届けします。
金融庁、ディスカッション・ペーパーを公表
金融庁は4月10日に、暗号資産(仮想通貨)に関する制度の現状と課題を整理し、規制見直しの論点をまとめたディスカッション・ペーパーを公表しました。
今回のペーパーには、これまでの検証結果が盛り込まれており、利用者を守りながらも技術革新を促す、バランスの取れた規制の在り方が示されています。
金融庁は今回のペーパー公表と同時に意見募集を開始し、5月10日17時まで電子メールで広く声を集めています。
金融庁が作成した今回の資料は「暗号資産市場の健全な発展」と「利用者保護」という二つの目標に向け、現行制度の課題を明らかにし、規制見直しの具体的な方向性を示す内容となっています。
暗号資産制度の見直しに意見募集
「XRPの時価総額はETHを超える」英大手銀行の見解
英大手銀行スタンダード・チャータード銀行は4月8日に、仮想通貨XRPの価格が2028年末までに12.50ドルに達し、時価総額でイーサリアム(ETH)を上回る可能性があるとの見解を示しました。
スタンダード・チャータードのデジタル資産調査責任者ジェフリー・ケンドリック氏は「2028年末までにXRPの時価総額がETHを追い抜く」と述べており、約3年後にはXRP価格が現在の5倍超まで上昇すると予想しています。
XRPがETHを抜く?
ニューハンプシャー・フロリダ州、BTC準備法案が可決
ニューハンプシャー州議会の下院は4月10日、州のビットコイン(BTC)準備法案であるHB302を「賛成192票・反対179票」という僅差で可決しました。
同法案は今後ニューハンプシャー州上院で審議され、可決された場合はケリー・アヨット知事の署名により成立します。
フロリダ州も4月10日に行われた下院の保険・銀行業務小委員会において、州資金をビットコインに投資できる法案HB487が「賛成18・反対0」の全会一致で可決されました。
この結果を受けて法案は下院の次の審査段階である政府運営小委員会に送られており、さらに歳入委員会、商工委員会で承認を得た後に下院本会議へ送られる見込みです。
BTC準備法案の立法レース
ドージコイン(DOGE)「主流の資産になりつつある」
仮想通貨(暗号資産)の投資信託を手がけるスイスの資産運用会社「21Shares」は4月9日に、仮想通貨ドージコイン(DOGE)が「ジョークの域を超えて主要な投資対象になりつつある」とするレポートを発表しました。
ドージコインは2013年の開発当初、インターネット上の流行ネタ(柴犬をモチーフにしたジョーク仮想通貨)に過ぎませんでしたが、現在では世界で8番目の時価総額を誇る仮想通貨に成長し、その規模は約230億ドル(約3.3兆円)に達しています。
DOGE「ミームコイン」から本格資産へ
NY州、ブロックチェーン導入で選挙の透明性を
ニューヨーク州議会下院の民主党議員クライド・ヴァネル氏は4月9日に、選挙の透明性向上と不正防止のため、ブロックチェーン技術の活用を検討する法案「ニューヨーク州議会法案A7716」を提出しました。
この法案は同日、州議会下院の選挙法委員会に付託され、委員会での審議を経て承認された場合は本会議で議論されます。州議会を通過した法案は上院に送られ、上院審議後に最終的に知事の決裁を受けることになります。
法案では、ブロックチェーン技術を「分散型で改ざんが難しく監査可能な台帳であり、暗号技術で守られた"検閲されていない真実"を提供するもの」と説明しています。将来的には選挙データの不正改変防止や透明性強化につなげることが期待されています。
マスターカード「ビットコイン決済」が可能に
決済大手マスターカード(Mastercard)は4月8日に、仮想通貨取引所大手クラーケン(Kraken)と提携し、欧州と英国における仮想通貨決済サービスを導入することを発表しました。
この提携により、クラーケン利用者はビットコインなどの仮想通貨を、世界中の1.5億以上のMastercard加盟店で支払いに使えるようになります。
クラーケンは世界に約1,500万人のユーザーを持つ大手取引所であり、今回の提携はビットコインをはじめとする仮想通貨の実利用を推進する上で大きな一歩と位置付けられています。
ビットコイン決済関連の注目記事
「金とビットコインが新たな準備資産に」
仮想通貨取引所BitMEX(ビットメックス)の創設者であるアーサー・ヘイズ氏は4月5日に、自身のX(Twitter)で「米国債や米国株の時代は終わり、今後は金(ゴールド)とビットコインが世界の準備資産となる」との見解を示しました。
同氏は、もし米国が経常赤字を解消すれば「外国はドル不足で米国債や株式を買えなくなる。各国が自国経済を立て直すために米国債・株式を売却し、従来の世界金融秩序は変容するだろう」と述べ、米国債に依存した体制の終焉を予見しました。
その上で「中立的な準備資産としての金の復権」が起きるとし、基軸通貨は引き続きドルであっても各国は貿易決済のため金を保有するようになるとの考えを示しています。
ビットコインについても「1971年以前の貿易体制に適応するために、金や金鉱株、そしてBTCを買うべきだ」と言及し、今後の世界秩序で勝者となる資産に金とビットコインを挙げました。
ビットコインに関する注目記事
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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