LINE:新メインネット「Finschia」公開|自己管理型ウォレット「DOSI Vault」も発表
LINE(ライン)は2022年12月23日に、イーサリアムよりも400倍速い取引速度とネットワーク利用料98%削減を実現した第3世代のブロックチェーンメインネット「Finschia(フィンシア)」をローンチしたことを発表しました。
今回の発表では、LINK専用のノンカストディアル型ウォレット「DOSI Vault」も発表されています。
ETHより400倍速い取引・ネットワーク利用料98%削減
LINE(ライン)は2022年12月23日に、LINEの暗号資産・ブロックチェーン関連事業を展開するLINE Xenesis株式会社の傘下企業「LINE TECH PLUS」が、オープンネットワーク化に向け第3世代のブロックチェーンメインネット「Finschia(フィンシア)」をローンチしたことを発表しました。
Finschia(フィンシア)は、独自のコンセンサスアルゴリズム「Ostracon(オストラコン)」を採用して、コスモスコンセンサスアルゴリズムにVRF(1つのルーター上で独立した複数のルーティングテーブルを構成する技術)を追加することによって、高い機能性と安定性を備えたより強固なブロックチェーンエコシステムを実現していると説明されています。
具体的には「イーサリアムよりも400倍速い取引速度」と「ネットワーク利用料98%削減」を実現しているとのことで、ブロックチェーンエコシステムの拡大に貢献したユーザーと開発者が報酬を受け取れる「貢献ベースの報酬システム」も新たに導入、これによって全てのユーザーが自由に価値を創造・取引し、その行動に対する対価を享受できるとも説明されています。
さらに今後は、現在のメインネットである「Daphne(ダフネ)」を「Finschia」と統合して「LINE Blockchain」を基盤としたブロックチェーンサービスのブロックチェーンメインネットを統一することも予定されています。
「Daphne」ではブロックチェーンサービス開発プラットフォーム「LINE Blockchain Developers(LBD)」を経由した分散型アプリケーション(dApps)の開発のみが可能でしたが、「Finschia」ではノードをフルノードとして開放するためLBDを経由せずともdApps開発ができるため、開発者はこれまで以上に簡単かつ自由にdAppsを開発することができるとのことです。
また、近日中にはLINE独自の仮想通貨「LINK」専用の自己管理型ウォレットである『DOSI Vault(ドシ・ボルト)』をローンチされる予定で、ユーザーは低いガス代でLINKを安全かつ簡単に管理することができると説明されています。なお、ガス代はDOSI Vaultを使用するノードでのみかかり、他ノードでは引き続きガス代はかからないとも説明されています。
「LINE NEXT」のCEOである高 永受(コ ヨンス)氏は『Finschiaのローンチを皮切りにLINKを基盤としたさらなるエコシステムの拡大を進めていく』とコメントしています。