
ソラナゲームStar Atlas、シンギュラリティネットとの提携を発表|AIエージェントを統合
AIシステム「AIRIS」搭載でNPCが進化
大規模SFゲーム「Star Atlas(スターアトラス)」を開発するATMTA社は2025年3月26日、AI技術企業「SingularityNET(シンギュラリティネット)」との提携を発表し、ゲーム内にAIエージェントを統合する構想を明らかにしました。
Star Atlasは、2620年を舞台にしたブロックチェーンベースの宇宙探査型ロールプレイングゲームです。2023年10月にはブラウザベースのゲーム「SAGE Labs(Star Atlas Golden Era)」をリリースし、Star Atlasの世界観を拡張しています。
一方、シンギュラリティネットは、AIサービスの作成、共有、収益化を可能にする世界初の分散型AIネットワークです。ブロックチェーン技術を活用し、AI開発者とユーザーが直接取引できるマーケットプレイスを提供しています。
ATMTA社は、シンギュラリティネットのAIシステム「AIRIS(Autonomous Intelligent Reinforcement Interpreted Symbolism)」および、人間の認知機能を模倣する「OpenCog Hyperon」を活用し、適応型NPC(ノンプレイヤーキャラクター)などをゲーム内に導入する予定であることを明らかにしています。
これらの技術により、ゲーム内のNPCは固定された行動パターンではなく、プレイヤーの行動や環境に応じて自律的に学習し、対話や行動を変化させることが可能になります。
SingularityNETの公式発表よると、このAIは「環境との相互作用に基づいて自ら学び、プレイヤーの個別ニーズに応じた応答や行動が可能な存在である」と説明されています。
SingularityNET「AGIXステーキング」
「AI×ブロックチェーンゲーム」の最前線
ATMTA社のCEOであるマイケル・ワグナー氏は、このAI統合について次のように述べています。
私たちは、完全に没入感のある体験を提供することに注力しており、Star Atlasの広大な宇宙と物語の中でAIを活用する方法を模索しています。
高度なAIの統合は、究極の世界構築体験を作り上げ、私たちの動的で分散型のエコシステムの中でプレイヤーの活動や創造性を称え、サポートすることを目的としています。
シンギュラリティネットのCEOであるベン・ゴーツェル氏も次のように述べています。
Star Atlasは、先進的なAIを活用して、プレイヤー主導の活気あるユニバースを作り上げる素晴らしい機会を提供します。ここでは、AIエージェントは単にゲームをサポートするだけでなく、ゲームと共に成長します。
シンギュラリティネットのフレームワークであるAIRISやOpenCog HyperonをWeb3のゲームプレイに組み込むことで、ユーザー体験を豊かにするだけでなく、仮想世界における人間とAIの共進化を進めています。
今回のAI統合は、Star Atlasが今後リリース予定の次期大型アップデート「SAGE v2」やDAO主導の経済圏形成においても中核技術として活用される見通しです。
また、業界全体としてもAIとWeb3の融合が加速しており「AI Arena」や「Altered State Machine」など、AIを基盤としたブロックチェーンゲームの開発も進行中です。
こうした動きは、ブロックチェーンゲームが「遊ぶ」だけでなく「対話し、進化する体験を提供する」という、未来のゲームの方向性を示すものとして注目が集まっています。
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Souce:ATMTA公式発表 / SingularityNET公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:AIによる生成画像