dHealth Network:医療データの強化に向け「FLY HEALTH」と提携
ヘルスケアデータの利便性・安全性・信頼性を強化
ヘルスケア分野に特化したブロックチェーンネットワークを構築している「dHealth Network」は2023年6月12日に、患者が自分の健康データにアクセスしてコントロールできるようにするためのソリューションを構築している「FLY HEALTH」と提携したことを発表しました。
「FLY HEALTH」は、米国のHL7協会が開発した医療情報交換のための標準規格「FHIR」をベースにした包括的なAPIを構築しているとのことで、今回の提携の一環として、FLY HEALTHの創設者であるRichard Braman氏がアドバイザーとしてdHealthチームに参加したとも報告されています。
今回の提携は、現在のデジタル医療インフラと既存データをつなぐdHealth Networkの能力を向上させる上で重要なマイルストーンであると説明されており、具体的には以下の3点に焦点を当てていると説明されています。
- 分散型識別子
- dHealth Networkにおける相互運用性
- 分散型システムにおけるデータの保管と保存
dHealth Networkは、堅牢な相互運用性基準を統合することによって「ヘルスケアデータの利便性・安全性・信頼性」を強化することを目指しているとのことで、今回の提携は『ヘルスケアを変革し、患者と医療提供者に力を与える』というdHealthの取り組みを強化するものだと説明されています。
「FLY HEALTH」が有するヘルスケア技術関連の幅広い経験と専門知識は、医療業界向けのブロックチェーンソリューションを実現するのに役立つとも説明されています。
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FHIRについて
FHIR(Fast Healthcare Interoperability Resources)とは、医療システムやアプリケーションの間でスムーズに医療情報を交換できるようにするための国際標準であり、RESTful API・XML・JSONといった最新のWebベース技術を活用しているため、実装が簡単でヘルスケア業界で広く支持されているとも説明されています。
また、FHIRは高い拡張性も有しているため、モバイル・ウェブベースの医療アプリケーションを開発するのにも適しているとのことで、『患者・薬・観察・処置などの臨床概念を表す標準化されたリソースの包括的なセットを定義することによって、開発者はヘルスケアデータを効率的に分析・解釈できるアプリケーションとアルゴリズムを作成できる』とされています。
FHIRは広く利用されている国際標準であるため、意思決定支援・研究・集団健康管理などの可能性を広げることができるとされており、ユーザーや患者が自分の健康データにアクセスして管理できるようにする上で極めて重要であるとも説明されています。
臓器ドナーカードも開発中
(dHealth Network発表)