チェコ国立銀行でビットコイン準備金検討の動き|欧州中央銀行総裁は反対姿勢

by BITTIMES

「他資産への投資検討」に関する提案を承認

チェコの中央銀行であるチェコ国立銀行(CNB)が仮想通貨ビットコイン(BTC)を準備資産に組み込む可能性に関するニュースに注目が集まっています。

これはチェコ国立銀行が2025年1月30日に「準備金として他の資産クラスに投資することを検討する提案を承認した」と発表したためであり、チェコ国立銀行のアレシュ・ミフル総裁は「Financial Times」のインタビューで「ビットコインへの投資が視野にあること」を語っていため、チェコ国立銀行でビットコイン準備金が採用される可能性があると期待されています。

チェコ国立銀行の発表は以下のような内容で「ビットコイン」や「仮想通貨」に関する具体的な言及はなされていないものの、発表内には「アレシュ・ミフル総裁の提案に基づき、他の資産クラスを評価する」と記載されています。

チェコ国立銀行(CNB)の理事会は、2024年の国際準備資産管理に関する文書を議論した後、追加の資産クラスへの投資オプションを分析する提案を承認しました。

中央銀行は、準備資産管理戦略の一環として、過去2年間で投資の多様化を進めています。アレシュ・ミフル総裁の提案に基づき、CNBは多様化およびリターンの観点から、準備資産に他の資産クラスを加えることが適切かどうかを評価する予定です。

理事会は分析結果に基づいて今後の方針を決定します。それまではこの分野での変更は実施されません。準備資産ポートフォリオの変更については、CNBの国際準備資産に関する四半期情報および年次報告書で公開される予定です。

ミフル総裁は「慎重な分析が必要」と強調

Financial Timesの報道時点では「ミフル総裁の提案が承認されれば最終的に1,400億ユーロの外貨準備の最大5%がビットコインで保有される可能性がある」と伝えられていたため、今回の件については「最大約70億ユーロ(約1兆1,228億円)がBTCに充てられる可能性がある」という点でも注目を集めています。

ただし、ミフル総裁は29日のX投稿で「現在は分析と議論の段階に過ぎない」ともコメントしており、「最終的な決定は理事会が行い、すぐに決定が下されるわけではない。慎重な分析が必要だ」とも説明しています。

また同氏は「ビットコインは大きな価格変動を伴うため、現在の他の資産との低い相関関係を活かすのが難しい」とも語っていて、ビットコイン準備金の可能性について慎重に評価する方針を示しています。

チェコ国立銀行の目標は物価安定です。私たちが2022年7月に就任した時、インフレ率は17.5%でした。それを目標まで引き下げました。また、外貨準備の多様化にも取り組んでおり、金の保有割合を0%から約5%に、株式の割合を30%に増やす予定です。

現在検討中の資産の一つがビットコインです。ビットコインは現在、債券と相関がないため、大規模なポートフォリオにとって興味深い資産となります。検討する価値はあります。現在は分析と議論の段階に過ぎません。最終的な決定は理事会が行い、すぐに決定が下されるわけではありません。慎重な分析が必要です。

ビットコインは大きな価格変動を伴うため、現在の他の資産との低い相関関係を活かすのが難しいです。ですので、私は木曜日にチームに対して、ビットコインが当行の準備金における役割を果たす可能性をさらに評価するよう求めるつもりです。それ以上でもそれ以下でもありません。

以下の記事は非常に正確で、ビットコインがいつかゼロになるか、あるいは非常に高い価値を持つ可能性があるという私の発言も含まれています。全文を読むことを強くお勧めします。FTのジャーナリストであるRaphael Minder氏はプロです。

欧州中央銀行総裁はBTC準備金に反対

チェコ国立銀行はビットコイン準備金を検討する姿勢を示しているものの、欧州中央銀行(ECB)のクリスティーヌ・ラガルド総裁は30日の記者会見で「ビットコインが欧州連合(EU)のいかなる中央銀行の準備資産に入ることはないと確信している」とコメントしています。

ラガルド総裁はミフル総裁の発言後に同氏と"良い話し合い"を行ったとも伝えられていて、「中央銀行の準備金は流動性がある安全で確実なものでなければならない」という点で一致したと報告されています。

速報:🇪🇺 欧州中央銀行(ECB)総裁が「ビットコインはEUの中央銀行の準備金には含まれない」と発言。

「準備金は流動性がある安全・確実なものでなければならず、マネーロンダリングやその他の犯罪行為に悩まされるべきではない」

ビットコイン準備金に関する動向は世界的に注目が集まっており、最近ではアリゾナ州・ユタ州の委員会で戦略的ビットコイン準備金法案が可決されたことも報告されているため、今後の動向にはますます注目が集まっています。

※価格は執筆時点でのレート換算(1ユーロ=160.40円)

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執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル:Freepikのライセンス許諾により使用

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