サムスン製の仮想通貨マイニング用チップ(ASIC)に期待
世界一の半導体メーカー SAMSUNG(サムスン)が、仮想通貨マイニング用チップ(ASIC)の開発を終え、量産体制に突入したと一部で話題になっている。
サムスンは、中国のマイニング関連企業とのファウンドリ(foundry)事業の一環として仮想通貨マイニング用チップである「ACIC」の製造に取り組んでおり、1月あたりから量産体制に入ったとされ現在生産されているチップは中国のマイニング業者に供給されるものであり、関連事業が開始初期のため、全体ファウンドリに占める収益規模はまだ微々たるものだとされています。
世界一となったサムスンの仮想通貨業界への参入をうけて業界では期待が寄せられています。
世界最大採掘会社「ビットメイン」との競合なるか
世界最大のマイニングメーカーである中国のビットメイン(Bitmain)は、現在のマイニング市場をほぼ独占していると言われています。
マイニングには莫大な量の電力が必要なため、電気代が安い中国はかなり有利な立場でもありました。
そんな中国でビットメインは、ビットコインマイニングに特化した“ASIC”を開発し、ビットコインマイニングの世界をほんの数年のうちに変えてしまいました。
ASIC 採掘機
ASIC 採掘機はビットコインマイニングに特化しており、それまで使われていた FPGA・GPU・CPU よりも遥かに高性能なもので、 FPGA の 100倍の速度を誇る上、消費電力も少ないです。ビットメインは自社製 ASIC である「アントマイナー(Antminer)」を運用しています。
ビットメインは自身が運営する マイニングプールである、アントプールと BTC.COM を通して世界全体の取引検証作業量のうちの29%を握り、その結果、趣味でマイニングを行う人たちも市場から出て行くことになりました。
その後は、ビットメインの独占状態と言われており、その期間が長く続いていました。
そんな現状に、半導体製造業で世界一となった SAMSUNG(サムスン)が革命を起こしてくれるのではと期待が高まっているようです。
Intel を超えて世界一になった SAMSUNG
SAMSUNG(サムスン)は、昨年の総売上高が約7兆円となり、これまで25年も半導体業界トップだった Intel を抜き、世界最大の半導体メーカーとなりました。
そんなサムスンに寄せられた期待は多く、家電で有名なサムスンのマイニング用ASICチップは、消費電力が低く、性能の高いものになるだろうと予想されています。
さらにサムスンは、アルトコイン採掘に特化したGPUマイニングチップも開発していると言われており、それが事実ならばイーサリアム等のマイナーにとっては良い知らせになるかもしれませんが、そこについては真相が明らかになるまで発表を待つ必要があるでしょう。
また、ASICマイニング機への強い需要を考えると、多くの有名なテック企業もサムスンに続くかもしれないとも言われており、そうなることで今の独占状態が崩れ価格競争となる事で、その他の多くの企業や個人にも浸透していくだろうという意見もあります。サムスンのような有名企業の参入は、仮想通貨に対する認識が変わる一つのきっかけになるのかもしれません。
世界一となったサムスンが、今後どのような立ち位置で仮想通貨業界に関わっていくかによりますが、仮想通貨に参入する企業が増えている事を考えると、独占の状態が変わることも大いにあり得ると考えられます。
もしそうなれば、それだけ大きな変動も起こり得るので、今のうちにしっかりと見極めていくと良いかと思います。バランスを取りながらしっかりとした知識をつけ、本当に良いと思えるプロジェクトに投資して、理想的な通貨の形が出来上がると嬉しいですね。
ビットコイン(BTC)はだいぶ一般的に知られる言葉になりましたが、マイニングという言葉を知らない方はまだまだ多いです。
もしまだ知らないという方がいたら、そちらも面白いので勉強してみて下さい。大切な知識も多いのでしっかりと身につけましょう!
マイニング(Mining)とは?
正式名称は PoW(Proof-of-Work/プルーフオブワークス)取引検証作業を手伝うことを意味します。 ビットコイン(bitcoin/BTC)におけるマイニングとは、専用のソフトウェアでネットワーク上の仮想通貨の ブロックチェーン上の取引が正しいものであるかという検証作業を手伝うことで、その報酬として新規発行されたビットコインを受け取ることができるというシステムです。
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