ソラミツ×カンボジア国立銀行:ブロックチェーン基盤のデジタル決済「バコン」を開発

by BITTIMES

ブロックチェーンプラットフォーム「ハイパーレジャーいろは」を開発したことでも知られる日本のフィンテック・スタートアップ企業「ソラミツ株式会社」は、カンボジア国立銀行と共にブロックチェーンを用いたデジタル決済システム「バコン」を開発し、正式導入に向けたテスト運用を開始したことを発表しました。

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ブロックチェーン基盤のトークン型決済システム「バコン」

「ソラミツ株式会社」と「カンボジア国立銀行」が開発したデジタル決済システム「バコン」は、元々ソラミツが開発し、現在はHyperledger Projectの一部となっているブロックチェーンプラットフォーム「ハイパーレジャーいろは」を活用しており、安全・簡単・迅速かつ無料でカンボジアの公定通貨リエル(KHR)や米ドル(USD)の送金・決済を行うことができるトークン型の決済システムだと説明されています。

この決済システムはカンボジア国立銀行主導で運営されており、利用者の人々は送金先の銀行口座番号を入力しなくても、相手の電話番号宛てに直接送金したり、QRコードをスキャンして送金・決済を行うことができるとのことです。また、カンボジア中央銀行は「リエル」や「米ドル」の現金を回収しながら同額の「バコン」を発行しているため、市場の通貨流通量に変化は生じない仕組みとなっています。

「バコン」は、金融包摂、金融政策力の維持、自国通貨の強化、銀行口座開設率の向上、電子商取引への対応、クロスボーダー取引などを目的として設計されており、「少額のリテール決済」から「高額の銀行間取引」までを一貫してブロックチェーン化することによって、国家全体の決済アーキテクチャを大幅に簡素化し、底コスト化を実現しているとのことです。

(画像:ソラミツプレスリリースから)(画像:ソラミツプレスリリースから)

カンボジア最大の商業銀行「アクレダ」などとテスト運用

ソラミツの発表によると、「バコン」は2019年7月18日から正式導入に向けたテスト運用を開始しており、すでにカンボジア最大の商業銀行である「アクレダ銀行」を含む9つの銀行や決済事業者と接続して、数千人が送金や店舗での支払いを行っているとされています。なお『ブロックチェーン技術を活用した中央銀行デジタル決済の実用化はカンボジアが世界初である』と伝えられています。

世界銀行の統計によると、カンボジアに住む15歳以上の78%は銀行口座を開設していないとされていますが、その一方でスマートフォンの普及率は150%に達しているため、バコンプロジェクトはスマートフォンのみで銀行サービスにアクセスできるアプリを提供することによって、農村地域などの銀行にお金を預けていない人々に銀行サービスを提供していくことも計画しているとのことです。

現在は「バコン」を活用したクロスボーダー決済や送金システムの開発が進められているため、この開発が完了するとカンボジアの人々や企業は低コストで素早く国内外への送金や決済ができるようになるとされています。

>>「ソラミツ」の公式発表はこちら

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