
スウェーデン:中央銀行デジタル通貨「eクローナ」のテスト開始
スウェーデンの中央銀行である「スウェーデン国立銀行(リスクバンク)」は、2020年2月20日に同国の中央銀行デジタル通貨である「e-krona(eクローナ)」のテストを開始したと発表しました。
こちらから読む:バハマ中銀、2020年内にデジタル通貨発行か「CBDC」関連ニュース
スマートウォッチなどによる「決済機能」もテスト
スウェーデン国立銀行(リスクバンク)は、大手コンサルタント会社である「Accenture(アクセンチュア)」と協力して同国の中央銀行デジタル通貨である「e-krona(eクローナ)」のテストを開始しました。このテストは1年間に渡って実施することが予定されており、2021年2月に終了する予定となっています。
eクローナの開発自体は2017年頃から開始されており、地域限定・期間限定で現行法の規制を一時的に停止する制度である「サンドボックス制度」を利用したテストはすでに実施されています。
今回のテストでは一般市民や銀行などの参加も予定されており「モバイルアプリを利用した入出金」や「スマートウォッチ・カードなどを利用した支払い機能」などを利用することができると説明されています。また、今後の開発を通じて「追加のオプション機能」などが実装される予定であることも明らかにされています。
eクローナの「知識向上」に向けて
テストの目的は「一般の人々がeクローナをどのように使用することができるかを示すこと」だとされており、『現時点では、eクローナの発行・設計方法・使用される技術に関する決定はない。テストの主な目的は"デジタルクローナ"に関する知識を高めることだ』と説明されています。
現在テストされているeクローナは「Accenture」が開発を担当しており、システムの基盤には分散型台帳技術(DLT)が使用されています。
スウェーデンは現金使用率が特に低いことでも知られており、スウェーデン国内で行われている支払いの80%は"現金以外"の方法で行われていると伝えられています。民間企業や民間銀行が提供するオンライン決済サービスが普及した場合には、経済に対する国の影響力が低下する可能性があるため、eクローナの普及は同国にとって特に重要であると考えられます。
しかしながら、スウェーデンでキャッシュレス化が進んでいることは事実であるため、今後「eクローナ」が実用化されることによって実社会でも広く普及することが期待されます。
スウェーデン国立銀行は、日本銀行を含めた複数の国の中央銀行が参加している「中央銀行デジタル通貨の国際共同研究グループ」にも参加しているため、今回のテスト結果はCBDC研究グループに参加している各国中央銀行にも影響を与えることになると予想されます。

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