野村×Ledger×CoinShares:デジタル資産のカストディサービス「Komainu」立ち上げ
野村ホールディングス・Ledger(レジャー)・CoinShares(コインシェアーズ)の3社が2020年6月17日に金融機関のデジタル資産を安全に保護するためのカストディサービス「Komainu(コマイヌ)」を立ち上げたことが明らかになりました。
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Komainu「新規顧客」向けにサービス提供へ
Komainu(コマイヌ)は、日本の大手投資銀行・証券持株会社である「野村ホールディングス」、ハードウェアウォレットを展開する「Ledger(レジャー)」、暗号資産ファンドなどを手がける「CoinShares(コインシェアーズ)」の3社が立ち上げた合弁会社であり、金融機関向けにデジタル資産のカストディ(保管)サービスを提供しています。
同社は暗号資産のカストディサービス「Komainu」を過去4〜5ヶ月間に渡って少数の顧客向けに試験的に提供していましたが、今後は正式に新規顧客向けのサービスとして運用を開始すると伝えられています。
CoinSharesの最高戦略責任者であるMeltem Demirors(メルテム・デミラーズ)氏は『機関投資家向けに暗号資産のカストディ事業を提供するパイオニアとして、私たちはデジタル資産投資を金融業界の最前線にもたらすために重要なインフラを構築する役割を担っている』と述べており、『暗号資産業界の大手ハードウェレットメーカーである「Ledger」や、大手投資銀行である「野村ホールディングス」との連携は高いセキュリティを備えた業界最高レベルの金融サービスを提供するために非常に重要である』と説明しています。
また、LedgerのCEOであるPascal Gauthier(パスカル・ゴティエ)氏は『機関投資家はデジタル資産の保管に関してコンプライアンスとセキュリティを求めているため、適切なセキュリティがなければデジタル資産は彼らにとって"危険なモノ"になってしまう』と述べており、Komainuの代表を務めるCoinSharesの共同創業者兼CEOのJean-Marie Mognetti(ジャン・マリー・モグネッティ)氏はロイターの取材に対して『その他のカストディシステムと比較した場合のKomainuの利点は"大規模な金融機関の技術システムと統合することができること"だ』と説明しています。
デジタル資産をより安全に保管・管理することができるカストディサービスは機関投資家や大手金融機関の参入を促すために極めて重要であると考えられているため、各分野で大きな実績を有している3社が協力して提供する「Komainu(コマイヌ)」が新規顧客向けサービスとして運用されることによって、機関投資家などの新規参入につながると期待されています。
野村ホールディングスはデジタル資産やブロックチェーン関連のプロジェクトに積極的に取り組んでいることでも知られており、BOEING・IBM・LGなどといった数多くの大手企業が参加している分散型台帳プラットフォーム「へデラ・ハッシュグラフ(Hedera Hashgraph/HBAR)」の運営委員会などにも参加しています。