セルビア共和国「暗号資産の取引・発行・マイニング」を合法化|デジタル資産法を発効
ヨーロッパ・バルカン半島の南東に位置するセルビア共和国でデジタル資産に関連する法律「デジタル資産法」が施行され、暗号資産(仮想通貨)の取引やマイニングが合法化されたことが明らかになりました。セルビア共和国証券委員会は『ブロックチェーン技術を用いてデジタル資産の形で金融商品を発行することも許可されている』とも説明しています。
仮想通貨関連法「デジタル資産法」を発効
セルビア共和国では2020年12月29日にデジタル資産関連の法案である「デジタル資産法」を発効し、暗号資産関連の規制を開始しました。この新しい法律は発効日の6ヶ月後から正式に適用される予定となっており、現在同国で暗号資産関連サービスを提供している事業者には規制に準拠するための6ヶ月の準備期間が提供されていると伝えられています。
6ヶ月後に適用されるセルビア共和国のデジタル資産法では、暗号資産の取引やマイニングなどの事業を行う企業に対してライセンス取得が求められているため、同国の仮想通貨関連企業は今後このライセンスを取得した上でサービスを提供する必要があるとのことです。
デジタル資産法は「デジタル資産の発行・二次取引・サービス提供」などといったデジタル資産関連の様々なサービス・事業者に適用されるものであり、デジタル資産は「金銭や通貨などの法的地位を有していないが人々に交換手段として受け入れられている"仮想通貨"」と「1つ以上の他の財産権を表すデジタル形式の財産である"デジタルトークン"」の2種類に分類されています。
また、セルビア共和国証券委員会は『ブロックチェーン技術を用いてデジタル資産の形で金融商品を発行することも許可されている』とも述べており、『その場合は資本市場に関する法律は適用されず、金融商品を証券集中保管機関に登録する義務はない』と説明しています。ただし、デジタル資産として発行される金融商品には一定の制限が定められているとも説明されています。
仮想通貨規制が明確化されていなかった場合には市場で不正行為などが行われる可能性もあり、政府側の取引禁止発表などで市場に混乱が生まれる可能性がありますが、ここ最近では様々な国で仮想通貨規制が明確化されてきているため、仮想通貨市場はこれから世界中で本格的に成熟していくことになると期待されます。