Orbs:新たなステーキングウォレット「TETRA」公開【日本語対応】
Orbs(オーブス)は2020年4月に、ステーキングの新しいロックアップ・メカニズムと、新しいステーキングウォレット「TETRA(テトラ)」を発表しました。この記事では「TETRA」の概要や魅力などに加え、TETRA使用したステーキングの参加方法などについても説明しています。
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Orbsの「新たなロックアップ・メカニズム」登場
Orbs(オーブス)は「Orbs Network」が公開1周年を迎えたこのタイミングで、Orbsネットワークのセキュリティを向上させる新しいステーキングメカニズムを発表しました。この新しいステーキングシステムにコミュニティメンバーが参加することによって、Orbsネットワークはより安全に保たれ、同ネットワークを利用している企業もより安心してOrbsネットワークを使用することができるようになります。
これまでのOrbsのステーキングシステムでは、ORBSを保有している人々(デリゲータ)がネットワークの安全性を監視する人々(ガーディアン)に"委任"するだけでステーキングに参加することができました。委任を行ったデリゲータはいつでも自由にトークンを移動することができたため、低レベルのコミットメントでステーキングに参加することができましたが、そのような仕組みはネットワークのセキュリティを脆弱にする原因にもなっていました。
Orbsが新たに発表したステーキングメカニズムは、このような問題を解決することができるものとなっています。
ステーキング方法が変わった理由
OrbsのPoS(Proof-of-Stake)は、Orbsネットワークを裏で支える大切な仕組みです。 このエコシステムがあるからこそネットワークの安全性と日々のスムーズな運用が実現できています。
そこで重要になるのが、ORBSホルダーによるステーキングです。現在は1500人を超える人々がデリゲータとしてOrbsのステーキングに参加しており、それ以外のガーディアンとバリデータによってネットワークは支えられています。ステーキングが拡大することで、より安全性や分散性が確保され、企業が利用するのに適したネットワークに成長していきます。
メインネットのローンチからこの1年間、デリゲータはステーキングやガーディアンへの委任をいつでも自由に解除できるようになっていました。参加へのハードルを下げるという意味では必要な方法でしたが、それがネットワークの脆弱性を生んでいることが問題になっていました。
今月発表された新しいステーキングのメカニズムは、大企業がOrbsのネットワークを採用するのに不十分な要素を満たすために開発されています。
新たなステーキングメカニズムに含まれるもの
新しいステーキングメカニズムでは、ステーキングに参加する際に対象となるトークンが2週間(14日間)に渡ってロックされるように設計されています。委任後にすぐトークンを移動することができた場合には、悪意を持ったデリゲータが共謀するガーディアンに委任を行い、Orbsネットワークに悪意ある攻撃を仕掛けることができましたが、トークンに一定のロック期間が設けられることによって、攻撃後すぐにトークンを交換することができなくなるため、そのような攻撃のリスクを下げることができると期待されます。
"ロック期間が存在するステーキングに参加する"ということは「ステーキング参加者がそのプロジェクトを信頼し、将来のさらなる発展・成長に貢献したいと考えていること」を示しているため、結果的にはネットワークの将来を支持・支援している人々のみを集めることに繋がると考えられます。
なお、新しいステーキング・コントラクトはセキュリティを保証するために専門監査を受けています。(コードの詳細はこちらから確認することができます)
ロックアップのローンチ・スケジュール
新しいロックアップ・メカニズムのローンチまでには3ヶ月間の移行期間が設けられているため、Orbsネットワークの参加者はこの期間中に今回実施されるアップデートの背景と仕組みについて学ぶことができます。
なお、移行期間中は従来のステーキングメカニズムが平行して運用されているため、既にオーブスのステーキングに参加している人々は移行期間中もステーキングを行うことができます。ただし、移行期間終了後には従来のメカニズムでの運用は終了することになっています。
Orbsは、このロックアップ・メカニズムを採用することによって、Orbsのプルーフ・オブ・ステーク(PoS)で世界的なその他のブロックチェーン・ネットワークと同等の安全性を確保し、法人での利用拡大につなげることができると説明しています。
新たなステーキング・ウォレット「TETRA」公開
Orbs(オーブス)は新しいステーキング・ウォレットである「TETRA(テトラ)」もリリースしています。このウォレットは、ユーザーがより気軽に利用できるようにシンプルかつユーザーフレンドリーに設計されているため、仮想通貨「ORBS」を保有している方している方であれば、誰でもこのウォレットからステーキングに参加することができ、ガーディアンを選ぶこともできるようになっています。
TETRA(テトラ)を利用すれば、従来よりもさらに簡単な方法でORBSのステーキングに参加して報酬を受け取ることができるようになると共に、OrbsのコミュニティメンバーとしてOrbsネットワークの安全性を担保し、スムーズな運用を促進することができます。
TETRA(テトラ)ウォレットの魅力
これまでステーキング方法に対しては「複雑でいくらリワードがもらえたかも分かりづらい」という意見が出ていましたが、新しくリリースされた「TETRA」を利用することによって、誰もが簡単にウェブサイトからアクセスして、一目で自分のOrbs持分を確認することができるようになります。
ビットコインやイーサリアムのPoWマイニングでは、機材や電力をより多く確保した人が有利な仕組みでしたが、Orbsのステーキングでは持分によって平等にリワードが分配されます。これは一度設定すればORBS持っているだけで永遠にリワードが自動的に振り込まれる利子のような仕組みです。
Orbsのステーキングに参加するメンバーが増加すればOrbsネットワークの信頼性も高まることになるため、"企業でのOrbs採用"につながると期待されます。
TETRA(テトラ)の使用方法
TETRA(テトラ)は現時点で「英語・日本語・韓国語」に対応しているため、公式サイト右上に表示されている「日本国旗マーク」をクリックすることによって日本語表示で使用することができます。
テトラを使用するためには、イーサリアム関連の仮想通貨を保管することができる人気のウォレット「MetaMask(メタマスク)」が必要となります。公式サイトにアクセスすると、最初にメタマスクでの承認が求められるため、まだメタマスクを利用していない方は先にMetaMaskの設定を完了しておくようにしましょう。
「具体的な使用方法」や「ステーキングの参加方法」などについては以下の動画で詳しく説明が行われているため、そちらを参考にされてください。動画自体では英語で説明が行われているものの、画面下部に表示されている設定の項目で「日本語字幕」をオンにすれば、綺麗な日本語での解説文を表示させることが可能です。
なお、ステーキング方法などについては、この記事の中盤にリンクを記載している公式サイトでも日本語での解説が行われています。
日本人向けの「ガーディアン」は?
Orbs(オーブス)のステーキングに参加する際には、おそらく「どのガーディアンを選べば良いか」という疑問に直面することになるでしょう。
基本的にどのガーディアンを選ぶかは個人の自由ですが、日本のガーディアンとしては「Orbs Japanese Guardian」と呼ばれる企業が"Orbsに認可されたガーディアン"としてガーディアンリストに記載されているため、安心してステーキングに参加したい場合は、ガーディアンリストの中に表示されている
・japan-guardian-altive-orbs-prob
に投票するのが最適であると考えられます。
なお「japan-guardian-altive-orbs-prob」は、ガーディアンリストの上位3位に位置付けられているため「Tetra」の公式サイトですぐに見つけることができます。
「japan-guardian-altive-orbs-prob」はこちら(画像:TETRA公式サイト)
100万ORBSを配布する「ボーナスキャンペーン」開催
Orbsは日本時間2020年5月1日午前8時59分までの期間にかけて、合計100万ORBSを配布する「期間限定のボーナスキャンペーン」も実施しています。
キャンペーン期間中にTETRAウォレットでステーキングに参加するともれなく「ボーナスリワード」の対象となるため、すでにORBSを保有している方は以下にリンクを記載している公式サイトの「キャンペーン詳細ページ」から参加方法をご確認ください。
>>「Orbsロックアップ・メカニズムの詳細」はこちら
>>「TETRAの使用方法・ステーキング参加方法」はこちら
>>「TETRA」の公式サイトはこちら
>>「ボーナスキャンペーンの詳細」はこちら
Orbsプロジェクトの進捗と今後
Orbsプロジェクト進捗
Orbsのエコシステムは、昨年のメインネットのローチ以降さまざまな部分で成長してきています。具体的には「ブロックチェーン業界の重要なプロジェクトとの提携・コミュニティの拡大・OrbsのPoSユニバースによるネットワーク安全性の確保」などが挙げられますが、非常に重要なポイントしては「クライアントサポートチームによるユースケース(利用事例)の開発」と「いくつかのパートナーとの提携の実現」が挙げられます。
ユースケースでいうと、イスラエルの大手会計SaaS企業と組み、同社のシステムから発行される全ての請求書をハッシュ化して、当社のブロックチェーンに記録することで、改ざんの防止を実現しています。また、写真コンテンツの所有権の移転情報を当社ネットワークに書き込むという事例も実験的に実施されました。
それ以外にも、英国ベースの「GLF」という団体にもOrbsのブロックチェーンは採用されています。こちらは世界中の通信会社が新規技術の標準化を検討する団体で、Orbsは「イーサリアム」と「R3」と共に、同団体が選定した3つの中の1つとして入っています。
この他にも、まだ未発表ではあるものの「複数の有名企業・団体との提携も決定していること」が報告されており、実社会でのユースケースが増えてきています。
今月はORBSは韓国No.1の仮想通貨取引所「Upbit Fiat」にも上場を果たしているため、今後はORBSの流動性も高まり、業界内での信頼性もさらに高まっていくことになると予想されます。
Orbsの対象顧客
OrbsはB2B向けのブロックチェーン・インフラなので、対象顧客「法人」や「国際団体」となります。ブロックチェーンを必要とする企業の業種は幅広いため、これまでは特に業界を絞り込むことはされていませんでしたが、すでに契約が決まっているところやこれまでに話が進められてきた企業の分野としては「サプライチェーン・マネージメント、ID認証、電子投票、所有権管理」などが挙げられます。
Orbsは顧客とのプロジェクトを進める際に、事前説明などに重きを置いて「ブロックチェーン技術で何ができるのか」などを含めた基本的な内容から技術的な優位性までを丁寧に説明・提案しているため、そのような事業開発チームのコミットメントの高さは顧客からも非常に高い評価を獲得していると報告されています。
技術発展が急速に進み、基本的な技術への理解が追いついていない企業も存在する中で、幅広い企業・団体に対応できる丁寧なアプローチをとっているOrbsは、新規参入する企業にとっても魅力的であると考えられます。
Orbsの今後
Orbsは今後のブロックチェーン業界について『2020年は新たな盛り上がりを期待している』と述べています。現在は新型コロナウイルスの影響などによって、スムーズに事業を展開していくことが難しい環境にありますが、Orbsは「新型コロナウイルスの脅威が去った後には、ユースケース開発とクライアントへの導入を加速していく」と説明しているため、今後のさらなる発展にも期待が高まります。
2018年はブロックチェーンPOC(トライアル)が盛り上がり、2019年は少し下火になり、2020年は新たな盛り上がりを期待しています。コロナで今は人命ファーストなので、これからの経済低迷が心配です。ただこの時代だからこそ、市民のエンパワーメントやグローバルな連帯が求められると思います。ブロックチェーンはまさにそういった社会変革に欠かせない技術です。
社員、コミュニティメンバー、そして世界のみなさんが共にコロナを乗り切った暁には、当社としてもますますアクセルを強くユースケースの開発とクライアントへの導入を進めていきます。応援をよろしくお願いします。