Cardano(ADA)は「次のイーサリアムキラー」となるか?PrimeXBTアナリスト Kim Chua氏

by BITTIMES

過去1年間で多くのブロックチェーンプロジェクトが『"スマートコントラクトの王"として君臨するイーサリアム(ETH)の座を引き継ぐことができる』と主張してきました。そのような新しい挑戦者が最終的にETHのリーダー的ポジションを引き継ぐことができるかどうかはまだ不明ですが、現在は多くの企業がそのエコシステムで優れた牽引力を発揮しており、それらのプロジェクトのネイティブトークンの価格が急騰しています。Binance Smart Chainのネイティブトークンである「BNB」や、Solanaブロックチェーンの「SOL」などは、ネットワーク稼働後に非常に優れたパフォーマンスを発揮していますが、現在は『カルダノ・エイダ(Cardano/ADA)』が新たなイーサリアムの挑戦者として注目を集めています。

※この記事はデリバティブ取引所「PrimeXBT」のマーケットアナリストであるKim Chua氏が執筆した記事の翻訳記事となります。本記事の見識や解釈は著者によるものであり、BITTIMESの見解を反映するものとは限りません。

カルダノの挑戦を受けるイーサリアム

2017年のローンチ以降、カルダノはイーサリアムよりも安い手数料で遥かに高速な取引環境を提供しています。『スマートコントラクトの機能が備わっていない』という点がカルダノのデメリットとなっていましたが、Cardanoの創設者であるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏は最近、スマートコントラクト機能の実装を可能にする「Alonzo(アロンゾ)」と呼ばれるハードフォークを9月頃に実施する計画を明らかにしました。

さらにCardanoの開発企業である「Input Output Global(IOG)」は、イーサリアムのブロックチェーン上で発行されたERC20トークンを簡単にカルダノブロックチェーン上に移行することができる変換ツール『ERC20コンバータ』がリリースされる予定であることを明らかにしています。

多くのETHクライアントは高い手数料・混雑するネットワークなどを理由に「他の安価なブロックチェーンへの移行」を検討していましたが、カルダノの「ERC20コンバータ」がリリースされるとEthereumブロックチェーンで発行されたERC20トークンをCardanoブロックチェーンに簡単に持ち込むことができるようになるため、「カルダノのERC20コンバータ」はETHにとって危険な提案のようにも感じられます。

これまではイーサリアムのレイヤー2ソリューションである「Polygon(MATIC)」がETHクライアントの移動を容易にするという点で主要な受益者となっていました。ただし、ETHから独立した他のブロックチェーンへの移行はそれほど簡単ではありません。ここにカルダノのキラー製品が登場します。

カルダノが発表したこの新製品『ERC20コンバータ』は、障壁を取り除き、ETHクライアントがブロックチェーンを簡単に切り替えることを可能にします。カルダノの計画が「既存のETHクライアント獲得」なのであればこれは賢明な判断です。Cardanoチームはこの製品を考案した際にETHを念頭に置いていたようで、ETHに正面から挑戦しようとしているように見えます。

『ERC20コンバータ』の仕組みは次の通りです。
クライアントのERC20トークンは、変換後にカルダノの「Ouroboros(ウロボロス)」と呼ばれるプルーフ・オブ・ステーク(PoS)形式のコンセンサスメカニズムで実行されるようになります。このメカニズムは、ETHよりもはるかに安い手数料でネットワークを維持してトランザクションを処理するスピーカーとバリデーターのネットワークに依存します。

ユーザーはそれぞれのERC20トークンを「変換」してそのトークンをCardanoに移動することができます。それらの「変換されたトークン」は、Cardano上でも同じ価値を持つ特別なネイティブトークンとして使用することができ、Cardano上のERC20トークンのように機能します。変換したトークンを「Ethereumブロックチェーン上のトークン」に戻したい場合には、Cardano上のトークンを焼却処分して、イーサリアムネットワークで使用するための「元のERC20トークン」を受け取ることも可能です。

カルダノの新製品『ERC20コンバータ』は、現在イーサリアムのクライアントである「SingularityNET」で最初にテストされることになっており、それによって「AGIX」と呼ばれる変換されたトークンが誕生することになっています。SingularityNETの最初のテストが実施されることによって、ユーザーは「Cardanoテストネット」と「EthereumのKovanテストネット」の両方でAGIXトークンを使用しながら移行プロセスを評価できるようになり、トークンがETHメインネットでどのように動作するかをテストできるようになります。

『ERC20コンバータ』は非常に魅力的な製品に見えますが、この製品が実際にどれほどのインパクトをもたらし、どれぐらいの人気を集めることになるかはまだわかりません。イーサリアムのクライアントがその提案を受け入れる可能性を評価するためには、ETHクライアントがさらに多くのテストを行う必要があります。特に「Cardanoブロックチェーンに移行することによって、ユーザーがどれくらいのコストを削減でき、どれくらいの速さでトランザクションを行えるようになるかを確認すること」が重要です。

テストネットの結果が成功した場合には、ブロックチェーンへの新規ユーザー大量流入によってMATICトークンの価格が急上昇したのと同じように『Cardanoブロックチェーンが多くのプロジェクトに採用されることを見越して、ADAトークンの価格が急騰することになる』と私は予想しています。

しかしながら、カルダノチームは「ERC20コンバータ」について多くの情報発信を行なっており、現在は多くのメディアプラットフォームやYouTubeでそれらの情報が発信されているため、テストネットの結果が出る前からこれらの製品に注目が集まると予想されます。テストネットが開始されるとカルダノチームは大々的にこの製品を宣伝する可能性が高いため、それによって必然的にADA価格が大幅上昇することになるでしょう。これは今からでも起こり得ることです。

ちょうど1週間ほど前にカルダノチームが「Alonzoハードフォークの計画」を発表した際には、具体的な開始日が確定していないにも関わらずADA価格は1.50ドルから2.50ドルまで80%も急騰しました。その後、仮想通貨市場全体が急落したことによって、ADA価格は1.30ドルまで下落しましたが、現在は力強いサポートを得ており、買いが積み上がっています。

Alonzoハードフォークに向けた本格的な取り組みは5月末までに開始される予定(注釈:5月28日にテスト開始の発表がありました)となっており、ERC20コンバーターのテストはAlonzoと同時期もしくは直後に開始されると予想されていますが、仮想通貨市場が回復し始めた場合にはインフルエンサーが再びトークンの宣伝を行うと予想されるため、その場合はそれほど遠くない時期にADA価格が3ドル付近まで上昇することになると予想されます。

ただし、その価格上昇が続くかどうかはユーザーがメインネット実装後にどのような取り組みを行うかに大きく依存します。それまでにはまだ時間がかかる可能性があります。ADA価格の上昇が開始すればその価格は再び現在価格の約2倍となる3.00ドル付近まで上昇すると予想されるため、私はトレーダーの皆様に波に乗ることをお勧めしますが、2021年4月23日の安値である「0.9224ドル」を下回った場合には、ADA価格が大幅に下落する可能性があります。

PrimeXBTマーケットアナリスト「Kim Chua氏」について

PrimeXBT-Market-Analyst-KimChua

Kim Chua氏はドイツ銀行・中国招商銀行などの主要銀行で成功を収めた実績を持つ機関投資家のスペシャリストです。Chua氏はその後7年間に渡って3桁のリターンを達成したヘッジファンドを立ち上げており、現在は暗号資産を含めた様々な商品を取引することができるデリバティブ取引所「PrimeXBT」でマーケットアナリストを務めています。また、Chua氏は彼女の知識を新世代のアナリストに伝えるために、独自のトレーディングカリキュラムを開発した教育者でもあります。Kim Chua氏は伝統市場と仮想通貨市場の両方を積極的にフォローしており、これら2つの大きく異なる資産クラスが収束する中で投資・取引の機会を熱心に見つめています。


免責事項:この記事は「PrimeXBT」から寄稿された記事の翻訳記事であり、ニュースやアドバイスではありません。暗号資産ニュースメディア BITTIMESは、このページに掲載されている内容や製品について保証いたしません。当ウェブサイトに掲載されている投資情報・戦略・内容に関しましては、投資勧誘・商品の推奨を目的にしたものではありません。実際に投資・商品の購入を行う際は、当ウェブサイトの情報に全面的に依拠して投資判断を下すことはお控えいただき、投資・購入に関するご決定は皆様ご自身のご判断で行っていただきますようお願いいたします。

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