オランダ中央銀行:暗号資産取引所「BINANCE」に約332万ユーロの罰金
オランダ中央銀行(DNB)は2022年7月18日に、法的に必要な登録を行わずに暗号資産関連サービスを提供していたとして、大手暗号資産取引所「BINANCE(バイナンス)」に332万5,000ユーロ(約4.7億円)の罰金を科すことを発表しました。
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「法的に必要な登録を行わなかった」と指摘
オランダの中央銀行であるオランダ銀行(DNB)は2022年7月18日に、法的に必要な登録を行わずに暗号資産関連サービスを提供していたとして、大手暗号資産取引所「BINANCE(バイナンス)」に332万5,000ユーロ(約4.7億円)の罰金を科すことを発表しました。
オランダ銀行は公式発表の中で『マネーロンダリングとテロ資金調達防止法に基づいて、オランダで暗号資産関連サービスを提供しようとする企業はオランダ銀行への登録が義務付けられている』と説明しており、DNBが2021年8月18日にBINANCEに関する警告を発していたことも説明されています。
BINANCEが犯した違反は「第3級罰金」に該当するとのことで、この罰金の基本額は2,000,000ユーロ・下限額は0ユーロ・上限額は4,000,000ユーロであるとのことですが、BINANCEに対する罰金に対しては『重大性・有責性が増したため基本額を増額した』と説明されています。
具体的には「BINANCEが世界最大の暗号資産サービス提供者であり、1日の取引量が137億米ドルであること、BINANCEがオランダに非常に多くの顧客を有していること」などを考慮して罰金を引き上げたと説明されており、『BINANCEはDNBに課徴金を支払わずにDNBによる継続的な監督に関連する他のコストを負担することを避けながら、競争上の優位性を享受している』とも指摘されています。
また、BINANCEの違反が2020年5月21日〜2021年12月1日(登録義務導入日〜DNBによる調査完了日)までという長期間に渡って行われたことも罰金増額の重要な理由として挙げられていますが、「現在登録申請が行われていること」や「BINANCEが比較的透明性の高い運営を行なっていること」なども考慮して罰金を5%軽減したとも説明されています。
BINANCEは数年前から世界中の複数の国から「未登録で暗号資産関連サービスを提供している」との指摘を受けていますが、それと同時に各国の規制に基づいてサービスを提供するためのライセンス申請も行われており、最近ではフランス・スペイン・イタリアなどでライセンスを取得したことなども報告されています。