BINANCE:暗号資産取引所「HKVAEX」を通じて香港でライセンス申請か【続報あり】
HKVAEXは「BINANCE」の関連会社?
BINANCE(バイナンス)が「HKVAEX」と呼ばれる暗号資産取引所を通じて香港でライセンス申請する可能性があることが「South China Morning Post(SCMP)」の報道で明らかになりました。
この件についての公式発表は行われていないものの、SCMPは「バイナンスに近い匿名希望の業界関係者3人は、HKVAEXは香港での仮想通貨ライセンス取得を目的としてBINANCEによって2022年12月に設立されたと語った」と報じています。
HKVAEXは「BX Services」のもとで香港の事業体として設立されたとのことですが、関係者によると「HKVAEXとBINANCEはリソースを共有していて、取引所のウェブサイトではコンテンツの取得でバイナンスのサーバーを使用していることが示されていた」とのことです。
しかしSCMPは、HKVAEXはBINANCEとの関係に関する質問に対して「HKVAEXは香港に拠点を置く独立した仮想資産取引プラットフォームです」と回答したとも報じており、BINANCEの代表者は「HKVAEXはバイナンスのグループ企業ではない」と述べたとも報じられています。
なお、SCMPは「BINANCEは利用規約でバイナンスグループを"デジタル資産取引のオンライン取引所を中心としたエコシステム"と定義しており、バイナンス関連会社とは区別される」とも説明しています。
両社の関連性を示す複数の指摘
報道によると「HKVAEX」と「BINANCE」の関連性については4月時点ですでに話題になっていたとのことで、HKVAEXの担当者は過去に質問を受けた際に「HKVAEXは独自の技術チームを持って独立しているが、バイナンスのようなグローバル取引所から調達している」と語ったとも報告されています。
また、2023年には香港で開催された複数のイベントでも両社が共同出演しており、3月には「Binance Academy、BNB Chain、HKVAEX」が香港大学のブロックチェーン研究室と仮想通貨ワークショップで協力、4月にはHKVAEXの口座開設プロモーションオファーでバイナンスが"パートナー"と表現されていたとも伝えられています。
SCMPはこの他にも関連性を示す複数の点を指摘しており、両社のウェブサイトである「Binance.com」と「HKVAEX.hk」で類似点があることや、利用規約でほぼ同じテンプレートが確認できることなどを指摘しています。
HKVAEXがBINANCEによって設立された事業体であるかどうかは現時点で不明であるものの、他の大手暗号資産取引所が香港進出の動きを進めている一方で、BINANCEにそのような動きはみられていなかったため、今回の報告には注目が集まっています。
続報:香港でのライセンス申請は準備中
(追記:2023年11月29日)
HKVAEXの広報担当者が、"HKVAEXが香港証券先物委員会(SFC)にライセンス申請した"という報道を否定して『現在は申請の準備を進めている段階だ』と説明したことが明らかになりました。
また、香港証券先物委員会(SFC)公式サイトの「暗号資産取引プラットフォーム申請者一覧」に記載されている「VAEXC」についても『VAEXCは別の申請者であり、HKVAEXとは何の関係もない』と説明したと報告されています。
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