ビットコイン投資戦略「英国の年金基金」でも初採用|ポートフォリオの3%割り当て
匿名の年金基金がビットコイン投資戦略を採用
英国の年金制度アドバイザーであるCartwright(カートライト)は2024年11月4日に、匿名の年金基金がポートフォリオの3%をビットコイン(BTC)に割り当てたと発表しました。
ビットコインを採用した年金基金の詳細は明らかにされていないものの、英国の年金制度の投資ポートフォリオにビットコインが組み込まれるのは今回が初の事例だと報告されています。
Cartwrightは今回のビットコイン採用について助言を行ったとのことで、厳格なトレーニングとデューデリジェンスを経て2024年10月にビットコインへの割り当てが実施されたと説明されています。
ビットコイン投資を採用した理由は?
ビットコイン投資を採用した理由としては「年金制度の投資期間が比較的長いこと」が挙げられていて、「ビットコインの非対称なリターン特性によって、少額の投資でも大きな財務上の効果が期待できる」とコメントされています。
カートライトの投資コンサルティングディレクターであるサム・ロバーツ氏は、年金基金のビットコイン採用やビットコイン投資のメリットについて次のように述べています。 >
年金基金では、経済的な課題に備えて革新的な解決策を求める傾向が増しています。
今回のビットコイン投資は、分散効果だけでなく、独自の非対称リスク・リターンプロファイルを持つ資産クラスを活用する戦略的な動きです。弊社のアプローチを採用することによって、リスクを抑えつつ大きなリターンの可能性を享受することが可能です。
このような大胆な投資戦略は、関係者の先見性を示すものであり、弊社はこの革新的な試みに貢献できたことを誇りに思います。世界中の同業者や競合がすでにビットコインの特性を活用している中で、今回の取り組みが英国の機関投資家が追随するきっかけとなることを期待しています。
年金制度における仮想通貨投資は世界的に拡大中
年金基金がビットコイン投資戦略を採用する事例は世界的に増えており、米国では2021年にテキサス州ヒューストンの消防士年金基金がビットコインとイーサリアムに投資、2024年にはミシガン州やウィスコンシン州などの年金基金がビットコイン現物ETFを購入しています。
また、2023年にはオーストラリアの退職金ファンドは900億円規模の仮想通貨投資を行っており、今年3月には「日本の年金基金が運用資産の多様化に向けて、ビットコインや暗号資産などの情報提供やアイデア募集を開始したこと」も報告されています。
最近では、ミシガン州の退職年金基金がビットコイン現物ETFに加えてイーサリアム現物ETFを購入したことも報告されているため、今後は世界各国の年金制度で仮想通貨投資を採用する事例がさらに増加する可能性があると期待されています。
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Souce:Cartwright公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
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