リップル(XRP)「約3,600万円相当」盗難事件 ー オーストラリアで女性逮捕
オーストラリアで2018年1月に発生した仮想通貨リップル(Ripple/XRP)盗難事件の犯人が逮捕されました。現地メディアの報道では、シドニー警察は23歳の女性を「56歳の男性から45,000豪ドル(約3,600万円)相当の暗号通貨を盗んだ容疑」で拘束したと伝えられています。
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個人逮捕は「オーストラリア初」ー 今後はさらに増加?
オーストラリアのニュースメディアである「Brisbane Times」は、23歳の女性が2018年1月に犠牲者となった53歳の男性のメールアカウントをハッキングしたと報告しています。
この女性は男性のアカウントパスワードを変更し、携帯電話での二段階認証機能を使用して仮想通貨リップル(Ripple/XRP)を盗み出しました。
彼女はそのメールアドレスに接続されている仮想通貨のアカウントから彼女が所有する中国の口座に合計100,000XRP(約520万円相当)を送金したと伝えられています。このXRPは当時の価値で換算すると約3,600万円に相当するとも報告されています。
盗まれたXRPは、その後ビットコイン(Bitcoin/BTC)に変換され、複数の仮想通貨ウォレットに転送されています。被害者の男性は2日後には自身のウォレットを取り戻すことができましたが、その時にはすでに女性が全ての資金を使い果たしていたとのことです。
サイバー犯罪委員長であるArthur Katsogiannis(アーサー・カッツォギアニス)氏は『これは非常に重大な犯罪である』と語っており、仮想通貨窃盗の罪で個人が逮捕されたオーストラリアで初めてのケースであると述べています。
同氏は、このような逮捕例は今回が初めてであるものの『今後数年でこのような事件が標準になるだろう』とも述べており、仮想通貨を扱う人々にとって個人情報がいかに重要なものであるかを再認識することの重要性を強調しています。
「news.com.au」は、警察が彼女の家からコンピュータ、ハードドライブ、携帯電話、書類を押収したと伝えています。サイバー犯罪部隊は、彼女が単独で行動したかどうかは確認していませんが、彼女が窃盗を行うための特別な技術力を持っていたと語っています。この女性は2018年11月9日にバーウッド地方裁判所に出廷する予定です。
仮想通貨「窃盗事件」の増加 ー 日本では3倍に
仮想通貨の盗難や不正マイニングなどの事件は、常に報告されており、被害者の数も増加しています。
今年の9月に警察庁が発表した内容によると、日本でも仮想通貨の不正流出被害が急増していることが報告されています。全国の警察が2018年前半に把握したこのような事案は「158件」となっており、2017年の同期間の件数である「51件」と比べると約3倍にまで増加していることがわかっています。
これらの事件の多くは、IDやパスワードの使い回しなどといった、セキュリティー対策が不十分な個人のアカウントが不正アクセスを受けて被害に遭う事例が目立っていると報告されています。
時価総額でもトップクラスであり、大きな人気を誇っているビットコインやリップルはこのような被害の対象になりやすいとも言えるでしょう。仮想通貨を保有している人々は、資産管理の方法とともにこのような盗難などにも注意しておく必要があります。
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