
ブロックチェーンは汚職を防止し、建設業界に「信頼」をもたらす:オートデスクCEO
アメリカのソフトウェア会社Autodesk(オートデスク)のCEO:Andrew Anagnost(アンドリュー・アナグノスト)氏は、建設業界では「常に誰かが不適切な方法で資源や資金を搾取している」と指摘し、Blockchain(ブロックチェーン)技術を使えば建設業界の汚職を無くすことができると発言しています。
こちらから読む:不正や汚職を防止する「ブロックチェーン技術」は政治や選挙にも活用できるのか?
ブロックチェーン技術で「クリーンな業界」へ
図面作成ソフトウェア「AutoCAD」などを開発している米大手企業「Autodesk(オートデスク)」のCEOであるアンドリュー氏によれば、ブロックチェーン技術が正しく利用されれば「建設業界の汚職や不正を撲滅し、信頼を向上させることができる」と述べています。
同社は、1982年に設立されて以来
・建築
・建設
・エンジニアリング
・エンターテインメント
などの専門分野でのソフトウェアの製造を行っており、2018年(11月まで)の全体の売上高は約20億米ドル(約2,200億円)にも達していました。
アンドリュー氏のこの見解は、今年ラスベガスで開催された「Autodesk大学」のカンファレンスでのインタビューによるもので、ブロックチェーン技術について次のように述べています。
ブロックチェーンはデータの改ざんが不可能な、トレーサビリティ(追跡能力)とアカウンタビリティ(説明責任)を可能にする信頼できる分散型の元帳です。信頼関係のない様々な人々がプロセスに関わる建設業界は、このようなテクノロジーに何らかの有用性を見つけることができるでしょう。
※アカウンタビリティ:組織または個人が言動や方針・経過などについて説明する責任のこと
また同氏は、建設業界の汚職や不正行為は珍しくなく、何億ドル(何百億円)にも及ぶ大規模なプロジェクトでは、誰かが不適切な方法で資源や資金を奪うことが"当然のように"起きているとも指摘しています。
「トレーサビリティ・アカウンタビリティ」を標準装備
オートデスク社は、これまでにブロックチェーン技術を応用した商品は展開しておらず、独自に設計された非ブロックチェーンの「Escrow」システム開発に取り組んできましたが、現在は「ブロックチェーン技術の採用を検討している」ということが明らかになっています。
同氏は、トレーサビリティの改善おいて障害となっているのは責任を追いたくない人々だと指摘しており、ブロックチェーンの採用への今後の課題として次のように述べています。
どの業者が何を担当していたか追跡するのは困難であるため、私たちが解決しなければならない技術的問題の1つはトレーサビリティとアカウンタビリティがオプションではない仕組みを実現していくことです。
既に、日本の建設業界でもブロックチェーン技術が採用されており、東京都の「前田建設工業」が「TRIART社」と提携して重要なデータの流出を防ぎ、厳重に管理するために試験的導入を実施しています。
今後は日本でも建設業界だけに限らず様々な業界でブロックチェーン技術の導入・開発が進み、不正行為や汚職行為の心配のない健全な仕組みが普及していくことが予想されます。

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