ロシア国営電力会社:ブロックチェーン基盤の「電気料金支払いシステム」をテスト
ロシアの国営電力会社である「Rosseti(ロセッティ)」が、ウェーブス(Waves/WAVES)のブロックチェーン技術を用いて電気料金支払いシステムのテストを行なっていることが明らかになりました。
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ブロックチェーンで「電力取引」を管理
ウェーブス(Waves/WAVES)の法人向けブロックチェーン部門である「Waves Enterprise」は2019年12月10日のブログ投稿で、同社が開発している"電力消費の計算を行うためのソリューション"がロシアの大手国営電力会社「Rosseti(ロセッティ)」が進めている試験的プロジェクトのプロトタイプとして活用されていることを報告しました。
このプロジェクトは、ブロックチェーン技術を用いて「電力生産者・供給者・消費者」の信頼関係を構築することを目的として開始されており、ブロックチェーンで電力取引を管理することによってデータの透明性や不変性を保証する仕組みについての調査・分析が行われています。
合計3段階のステップで構成されているこのテストはすでに第1段階を完了しており、2020年初頭に開始予定の第2段階では「カリーニングラード州」と「スヴェルドロフスク州」の全地域で約530万人の人々が、第3段階では「ロシア全土」の人々がこのシステムを使用すると伝えられています。
スマホアプリで「エネルギー消費量をリアルタイム監視」
「Waves Enterprise」の発表によると、このシステムは家やアパートに設置されている電力計から電力消費に関するデータをブロックチェーンに直接転送・保存するように設計されています。消費者の人々はスマホやタブレットの専用アプリでこれらのエネルギー消費データをリアルタイムで監視することができるとのことです。
さらにこのアプリケーションでは、エネルギー消費量を分析して"より有利な料金"に切り替えることもできるようになっているため、ユーザーはブロックチェーンに記録された信頼できるデータに従って、より安い料金で電気料金を支払うことができるとされています。
支払われた電気料金はスマートコントラクトの技術を用いて自動的に分割された上で「発電会社」と「電力会社」に支払われるとされているため、細かなコストも削減することができると期待されます。
発表によると、これらのシステムを活用することによって電力関連の家計の負担を減らすことができると期待されているとのことです。