二酸化炭素・温室効果ガス削減へ|ブロックチェーン企業「Bitfury」が国連と提携
仮想通貨マイニングやブロックチェーン関連のサービスを提供している「Bitfury(ビットヒューリー)」は、カザフスタンの森林を保護し、二酸化炭素を削減することを目的としたプロジェクトで「国連開発計画(UNDP)」と提携する予定だと伝えられています。
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森林保護で「CO2排出量を100%相殺」
「Bitfury(ビットヒューリー)」と「国連開発計画(UNDP)」は、カザフスタンが2016年のパリ協定で公約を交わした『今後10年間で温室効果ガスを15%削減する』という目標を達成するために、カザフスタンのパヴロダル地域で森林地帯を作成していくことを計画していると伝えられています。両者は今月中にもカザフスタンの生態・地質・天然資源省と同意書に署名する予定だと報じられています。
カザフスタンは現在なんらかの形で保護された2,900万ヘクタールの森林を所有しているものの、その大部分は「違法伐採・森林火災・土地利用」などの脅威に脅かされており、一部の森林地帯は州の森林基金から除外されていると報告されています。
BitfuryとUNDPが推進するプロジェクトは、ビットフューリーの二酸化炭素(CO2)排出量を補うために20ヘクタールの森林地帯を作成することから始められる予定となっており、これによって二酸化炭素排出量が100%〜110%相殺されると期待されています。
また、プロジェクトの中には「所有者のいない森林地帯の地図を作成し、消防設備を導入すること」なども含まれていると説明されているため、森林火災などの被害を抑えることにも繋がると期待されます。
環境問題改善に向けて
BitfuryとUNDPが推進するこれら一連のプロジェクトは、UNDPが推進している「生物多様性資金イニシアチブ(BIOFIN)」の一環であり、カザフスタンの法律を通じて森林管理の方法を改善し、二酸化炭素排出量を削減する方法について国民の意識を高めることも支援するとされています。
カザフスタンは「2050年までに代替エネルギーと再生可能エネルギーからエネルギーの50%を生成する」という目標を設定しており、国連の支援を受けて過去5年間で住宅を加熱するための年間エネルギー消費を25〜45%削減したと報告されていますが、仮想通貨のマイニングは大量の電力を消費するため「環境問題の悪化に繋がる」と批判する意見も出ています。
しかし、別の報告では「ビットコインマイニングの74.1%は再生可能エネルギーを使用している」とも報告されているため、環境に優しい電力を使用しながら今回のような森林保護の取り組みを進めることによって、環境問題は大幅に改善すると期待されます。
(参照元:The Astana Times )