SuiでネイティブUSDC・CCTPが利用可能に|Move言語チェーンで初展開

by BITTIMES

Move言語チェーンでのUSDC・CCTP展開は初

米ドル連動ステーブルコイン「USDC」を発行しているCircle(サークル)は2024年9月17日に、レイヤー1ブロックチェーンである「Sui」でネイティブUSDCとクロスチェーン転送プロトコル(CCTP)を展開することを発表しました。

スイ(Sui/SUI)は、高速&低コストな取引環境を実現したMove言語採用のレイヤー1ブロックチェーンであり、仮想通貨SUIは日本国内の暗号資産取引所にも上場しています。

USDCとCCTPは既に複数のブロックチェーンで展開されていますが、Move言語に基づくブロックチェーンでネイティブUSDCとCCTPがサポートされるのは今回が初であると報告されています。

USDCは1USDCが1ドルで安定して推移するように設計された米ドル連動ステーブルコインであり、クロスチェーン転送プロトコル(CCTP)はUSDCを他ブロックチェーンへ転送できる機能のことを指します。

クロスチェーン転送プロトコル(CCTP)は、転送元チェーンでUSDCをバーン(焼却処分)して、転送先チェーンでUSDCをミント(発行)する「バーン&ミント」の仕組みを採用することによって、より安全にUSDCを移動できるようにしています。

Sui基盤アプリでUSDCの活用が可能に

Suiは分散型金融(DeFi)ゲーム関連のコミュニティが成長している安全・高速なレイヤー1ブロックチェーンであり、現在は85種類以上のアプリがSuiで展開されていると報告されています。

このブロックチェーンは、DeFi・ゲーム・DePIN・eコマースなどといった様々な分野のアプリを開発できる環境を展開していますが、今回のUSDC導入によって開発者は世界中で利用されている米ドルステーブルコインをアプリで活用できるようになります。

また、CCTPを活用すればSui基盤のアプリをArbitrum、Base、Ethereum、Solanaなどの他ブロックチェーンに接続して、複数のブロックチェーンを跨ぐクロスチェーン体験をユーザーに提供することも可能です。

CCTPを利用すれば転送元チェーンで資産をロックすることなく他チェーンで資産展開できるため、ブロックチェーン間の取引に置いて安全かつ資本効率の高い方法を採用することができます。

ブリッジUSDCからネイティブUSDCへの移行

サークルの公式発表によると、現在は「イーサリアムからブリッジされたUSDC」がSui上で最大規模のステーブルコインになっているとのことで、現在は2億6,000万ドル相当以上のUSDCがSui上で流通していると報告されています。

今後は、クロスチェーンプロトコルである「Wormhole」のようなアプリと協力しながら、ブリッジ型USDCをネイティブUSDCに移行する作業を進めていくとのことで、「Wormholeのポータルブリッジに即時の変更はなく、通常通りに運用が継続される」とも説明されています。

また、ネイティブUSDCの公開に先立ち、ブロックチェーンエクスプローラー上のEthereumブリッジ版USDCは「wUSDC」に名称変更されるとのことで、エコシステムアプリのUIやドキュメントにおいても同様の変更が行われる予定とも説明されています。

ネイティブUSDCのメリット、CCTPでできること、ネイティブUSDC・ブリッジ型USDCの詳細などについては以下のように説明されています。

ネイティブUSDCのメリット

  • 規制に基づき完全な裏付け資産で保護された、1:1で米ドルと交換可能なUSDC
  • Circle Mintを介した機関投資家向けのオン/オフランプを提供(法定通貨との相互交換)
  • 既存の分散型アプリケーション(DApps)に簡単に統合できる

CCTPでできること

  • 9つのブロックチェーン間で72のルートを通じてネイティブUSDCを1:1の資本効率で安全に移動
  • MoveVM、EVM、SVM、Cosmos SDKブロックチェーンを跨いだ取引を促進するアプリの構築
  • クロスチェーンのオンボーディング、スワップ、購入、トレジャリーリバランスなどをシームレスに実現し、一般ユーザーに馴染みのある体験を維持

ネイティブUSDCの詳細

【トークン名】
USDC

【トークンシンボル】
USDC

【メインネットアドレス】
0xdba34672e30cb065b1f93e3ab55318768fd6fef66c15942c9f7cb846e2f900e7::usdc::USDC

【テストネットアドレス】
0xa1ec7fc00a6f40db9693ad1415d0c193ad3906494428cf252621037bd7117e29::usdc::USDC

WormholeでブリッジされたUSDCの詳細

【トークン名】
Bridged USDC(Wormhole)

【トークンシンボル】
wUSDC

【メインネットアドレス】
0x5d4b302506645c37ff133b98c4b50a5ae14841659738d6d733d59d0d217a93bf::Coin::COIN::

>>SUI関連の最新ニュースはこちら

Source:Circle公式発表Sui公式発表
執筆・翻訳:BITTIMES 編集部
サムネイル画像:Sui公式発表から引用

仮想通貨ニュース|新着

【英国初】スコットランドの学校、ビットコイン決済対応へ|BTC備蓄も視野NEW

【英国初】スコットランドの学校、ビットコイン決済対応へ|BTC備蓄も視野

マクドナルド、ビットコイン財務計画を巡って株主と経営陣で対立|SECは株主総会での除外を容認NEW

マクドナルド、ビットコイン財務計画を巡って株主と経営陣で対立|SECは株主総会での除外を容認

ノースカロライナ州、仮想通貨納税を認める法案を提出|対象銘柄の具体的条件も明記

ノースカロライナ州、仮想通貨納税を認める法案を提出|対象銘柄の具体的条件も明記

ニューハンプシャー・フロリダ州、ビットコイン準備法案が可決|米各州で広がる立法レース

ニューハンプシャー・フロリダ州、ビットコイン準備法案が可決|米各州で広がる立法レース

金融庁「暗号資産規制の方向性」ディスカッション・ペーパーを公表|意見募集開始

金融庁「暗号資産規制の方向性」ディスカッション・ペーパーを公表|意見募集開始

SHIBの米ドル連動ステーブルコイン「SHI」規制明確化の後にローンチか

SHIBの米ドル連動ステーブルコイン「SHI」規制明確化の後にローンチか

仮想通貨入門 - 基礎知識

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

市場分析・価格予想

トランプ大統領、中国を除いて関税90日間停止を発表|ビットコイン82,000ドルまで回復

トランプ大統領、中国を除いて関税90日間停止を発表|ビットコイン82,000ドルまで回復

ビットコイン、関税の嵐を乗り切る「安全資産」としての可能性|バイナンスレポートまとめ

ビットコイン、関税の嵐を乗り切る「安全資産」としての可能性|バイナンスレポートまとめ

仮想通貨市場も急落「米国関税の90日間停止」を要求|パースカント社CEOビル・アックマン氏

仮想通貨市場も急落「米国関税の90日間停止」を要求|パースカント社CEOビル・アックマン氏

「金とビットコインが新たな準備資産に」米国債と株式の時代は終焉へ|アーサー・ヘイズ氏

「金とビットコインが新たな準備資産に」米国債と株式の時代は終焉へ|アーサー・ヘイズ氏

ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も

ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も

「ビットコインはヘッジとして機能」ウォール街が暴落する中でBTCが支持を得る

「ビットコインはヘッジとして機能」ウォール街が暴落する中でBTCが支持を得る