Cardano企業向けバージョン作成に向けて|IOHK「Hyperledger Project」と「W3C」参加へ
カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の開発企業として知られる「IOHK」が、ブロックチェーン・分散型台帳技術のオープンソースソフトウェアを開発している「Hyperledger Project(ハイパーレジャー・プロジェクト)」と、Web技術の標準化を行う非営利団体である「World Wide Web Consortium(W3C)」に参加することが明らかになりました。
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IOHK「Hyperledger Project・W3C」参加へ
IOHKは、カルダノ(Cardano/ADA)の開発を担っていることで知られるエンジニアリング企業であり、カルダノエイダコイン(ADA)の開発者として知られるCharles Hoskinson(チャールズ・ホスキンソン)氏がCEOを務めています。
同社は「Cardano Foundation(カルダノ財団)」との間で"2020年までカルダノの開発を行う"という契約を交わしてカルダノプロジェクトの開発を担当していますが、仮想通貨メディア「Cointelegraph」の報告によると、チャールズ・ホスキンソン氏は最近のインタビューで同社が「Hyperledger Project(ハイパーレジャープロジェクト)」と「World Wide Web Consortium(W3C)」に参加することを明らかにしたと伝えられています。
Hyperledger Project(ハイパーレジャー・プロジェクト)とは、「Linux Foundation」によって設立された企業向けにブロックチェーン・分散型台帳技術のオープンソースソフトウェアを開発しているコミュニティであり、IBMを開発主体とする「Hyperledger fabric」、Intelを開発主体とする「Hyperledger Sawtooth Lake」、ソラミツを開発主体とする「Hyperledger Iroha」などといった複数のプロジェクトが展開されています。
World Wide Web Consortium(W3C)は、インターネット上で提供されているハイパーテキストシステム「World Wide Web」で使用される各種技術の標準化を推進する為に設立された標準化団体・非営利団体であり、ホームページを作成する際の基盤となるルール作りなどを行う役割を担っています。
カルダノの「企業向けバージョン」作成に向けて
「カルダノ財団」と「IOHK」の契約は2020年末で満了となるため、その際にはカルダノコミュニティに対して「IOHKとの契約を更新するか」といった内容の提案が行われることになりますが、この提案を行う際には「"Cardanoの企業向けバージョン"をどのように作成するか」という提案も行われると報告されています。
私たちが探求することの1つは「カルダノのエンタープライズバージョンをどのように作成するか」ということです。私たちは年末に「今後5年間のカルダノとIOHKの契約更新」に関する提案を行いますが、その更新の中には"エンタープライズ向けバージョン"に関する項目が含まれることになるでしょう。
私たちはその運用方法を「Linux Foundation」のグループを通じて追求したいと思っています。
ホスキンソン氏はこの他にも、Cardanoブロックチェーンが「許可を必要としない"パーミッションレス型"」と「許可を必要とする"パーミッション型"」の両方に簡単に切り替えることができる設計になっていることも強調しています。
ビットコインなどのパブリックブロックチェーンは、誰もが許可なく参加することができる「パーミッションレス型」のブロックチェーンとなっていますが、企業などで採用されるブロックチェーンはセキュリティ面などを考慮した上でネットワークに参加する際に許可が必要となる「パーミッション型(許可型)」の設計となっています。
Hyperledgerプロジェクトで展開されているブロックチェーンは「企業向けのパーミッション型ブロックチェーン」として広く採用されているため、IOHKはHyperledgerプロジェクトに参加することによって「企業向けのパーミッション型Cardanoブロックチェーン」を展開することを計画していると考えられます。
ブロックチェーン技術は世界中の様々な企業で活用され始めていますが「Hyperledger」関連のブロックチェーン・分散型台帳技術は大手企業などで特に広く採用されているため、Hyperledgerプロジェクトで企業向けにカルダノブロックチェーンが展開されれば、カルダノの技術採用がさらに進み、認知度や信頼性の向上などにもつながると期待されます。
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2020年5月21日|カルダノエイダコイン(ADA)の価格
カルダノエイダコイン(Cardano/ADA)の価格は今年3月に2.29円付近まで下落したものの、その後は順調に回復してきており、2020年5月8日時点では「1ADA=6.07円」で取引されています。
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