仮想通貨マイニングの「詐欺アプリ」に要注意|120以上の偽アプリが現在も稼働=報告
サイバーセキュリティソフトウェア企業である「Trend Micro(トレンドマイクロ)」は2021年8月18日に、ユーザーから金銭を騙し取ろうとする仮想通貨マイニングアプリが複数見つかったことを報告しました。一部の詐欺アプリは「Google Play Store」などでも公開されているとのことで、既に数百〜数十万回ダウンロードされているアプリも存在すると報告されています。
「Google Play Store」に8つの詐欺アプリ
Trend Micro(トレンドマイクロ)は2021年8月18日に、ユーザーから金銭を騙し取ろうとする仮想通貨マイニングアプリが複数見つかったことを報告しました。同社は『仮想通貨マイニングに興味を持つ人が増えてきているが、サイバー犯罪者は偽のAndroidアプリを作成して人々の興味を悪用している』と報告しており、実際に見つかったアプリ名も合わせて公開します。
具体的には以下8つのアプリ名が公開されており、「平均月額15ドル(約1,650円)の定額購入サービスであるにも関わらず、実際にはマイニング報酬が得られないサービス」や「有料の詐欺アプリ」などが存在したと報告されています。
- BitFunds – Crypto Cloud Mining
- Bitcoin Miner – Cloud Mining
- Bitcoin (BTC) – Pool Mining Cloud Wallet
- Crypto Holic – Bitcoin Cloud Mining
- Daily Bitcoin Rewards – Cloud Based Mining System
- Bitcoin 2021
- MineBit Pro - Crypto Cloud Mining & btc miner
- Ethereum (ETH) - Pool Mining Cloud
これら8つのアプリはトレンドマイクロが「Google play」に報告した後にアプリストアから削除されたとのことですが、『Google Playで"クラウドマイニング"と検索した結果、同じようなアプリがまだたくさん見つかったため注意が必要である』とも説明されており『これらのアプリの中には10万回以上ダウンロードされたものもある』と報告されています。
120以上の詐欺アプリが現在も稼働中
トレンドマイクロは同社が提供しているモバイルアプリ評価技術「Trend Micro Mobile App Reputation Service(MARS)」のデータに基づいて『120を超える偽の仮想通貨マイニングアプリが現在もオンライン上で利用できるようになっている』とも報告しています。
これらのアプリは実際には仮想通貨マイニング機能を有しておらず、ユーザーにアプリ内広告を視聴させて金銭を稼いでいるとのことで、2020年7月〜2021年7月までの1年間で世界中の4,500人以上のユーザーに影響を与えていると報告されています。
詐欺アプリの中には「マイニングマシンを購入して採掘能力を向上させるように」とユーザーに購入を促すものがあるものの、利用規約の中では『このアプリは仮想通貨マイニング機能を持たない単なるゲームである』との記載がなされているものもあるとされているため、疑わしい仮想通貨マイニングアプリを利用する際には注意が必要です。
仮想通貨市場では、仮想通貨価格が高騰しているタイミングで取引所などのへのハッキングが増加する傾向がありますが、それと同時に個人投資家を標的とした詐欺行為も増加する傾向にあるため、マイニングアプリに限らず「ギブアウェイ詐欺・エアドロップ詐欺・投資詐欺・フィッシング・なりすまし」など様々な詐欺行為に注意するようにしましょう。