英広告監視機関「Arsenal FCのファントークン広告」に警告|説明不足だと指摘
チリーズ(Chiliz/CHZ)との提携を通じて公式ファントークン「$AFC」を発行しているイングランドの強豪サッカークラブ「Arsenal FC(アーセナルFC)」が、英国の広告監視機関「Advertising Standards Authority(ASA)」から警告を受けたことが明らかになりました。ASAはアーセナルに対して『誤解を招くような説明不足の広告は掲載しないように』と指示して、問題視されていた広告の掲載を禁止したと報告されています。
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「ファントークン広告に問題がある」と指摘
チリーズ(Chiliz/CHZ)や同社が運営するファン投票&報酬アプリ「Socios.com」との提携を通じて公式ファントークン「$AFC」を発行しているイングランドの強豪サッカークラブ「Arsenal FC(アーセナルFC)」が、 英国の広告監視機関「Advertising Standards Authority(ASA)」から警告を受けたことが明らかになりました。
Arsenal FC(アーセナルFC)は今年8月に「Chiliz」との提携を通じてチーム公式ファントークンである「$AFCファントークン」を販売しており、今年10月にはChiliz関連のファントークンを売買できる暗号資産取引所「Chiliz Exchange」でも$AFCファントークンの取引サービスが開始されていましたが、ASAは2021年12月22日の発表でアーセナルのFacebookに投稿されたファントークン関連の宣伝など一部の広告の問題点を指摘しています。
$AFCファントークンを購入するためには最初にChilizが発行している「CHZ」という仮想通貨を購入して、そのCHZで$AFCファントークンを購入する必要があるため、問題視されているウェブページ下部には「$AFCを購入するためにCHZを購入する必要があること」や「価格変動リスクがあること」などが説明されていましたが、ASAは一連の広告に対して以下のように主張して「これらのコンテンツは消費者の暗号資産に対する経験の浅さを利用した無責任なコンテンツである」と指摘しています。
- 対象となる広告は、消費者の経験不足や信じやすさを利用して暗号資産への投資を軽視させる無責任なものである。
- 対象となる広告は、投資リスクを説明していないため、誤解を招くものであった。
- 対象となる広告は、トークンが暗号資産であることや、口座開設して購入が必要な別の暗号資産と交換することでしか入手できないことを明確にしていなかったため、誤解を招くものであった。
これに対してアーセナル側は『トークンの宣伝はクラブの公式決定に対する投票権などクラブと交流する機会の認知度を高めるためのものであり、ファントークンは金融商品や投資手段として宣伝されたものではなく、ファントークンの取引を奨励しているわけでもない』と説明しており、『Socios.comはヨーロッパで多くのサッカークラブと提携・後援しているため、サッカー界では暗号資産プラットフォームとして良く知られている』との考えも語っています。
しかしながら、結果としてASAは『問題視されているような形式で広告を再び掲載することは許されない』との決定を下しており、アーセナルに対して「消費者の経験不足や信じやすやを無責任に利用しないようにすること、暗号資産への投資リスクについて十分明確に説明すること、ファントークンの購入には別の暗号資産の購入が必要であること、情報を省略して消費者を誤解させないようにすること」などを指示したと報告されています。
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チリーズ(Chiliz/CHZ)の価格は先日20日に28円付近まで下落したものの、その後は徐々に回復してきており、2021年12月24日時点では「1CHZ=35.61円」で取引されています。