米Valkyrie社:Symbol・NEMと「7億ドル相当の財務監督」マルチシグで資金管理
ビットコイン先物ETFを展開していることでも知られる米国の暗号資産管理企業「Valkyrie(ヴァルキリー)」が、ネム(NEM/XEM)とシンボル(Symbol/XYM)のプロトコルにある7億ドル(約800億円)相当のトークンの財務監督に携わることが明らかになりました。『NEM・Symbolのプロジェクト資金監督にValkyrie社が関与するようになる』ということは以前から報告されていましたが、今回は1月25日に複数人で資産を管理するための"マルチシグネチャーウォレット"がセットアップされたことも報告されており、一連の報道を受けてXYM価格は急騰しています。
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Valkyrie社「NEM・Symbolの財務管理メンバー」に
シンボル(Symbol/XYM)とネム(NEM/XEM)の公式Twitterアカウントである「Symbol & NEM(@NEMofficial)」は2022年1月28日に、暗号資産メディア「Coindesk」の報道を引用する形で、米国で2番目のビットコイン先物ETFをローンチしたことでも知られる米国の暗号資産管理企業「Valkyrie(ヴァルキリー)」をプロジェクト資金の監督メンバーとして迎えたことを発表しました。
『Valkyrie社がSymbol・NEMのプロジェクト資金監督に関与するようになる』ということは、昨年11月に新体制構築に向けて「Harlock/Cyprus」と呼ばれるハードフォークを実施することが発表された際に明かされていましたが、今回の報道では『Valkyrie社はSymbol・NEMのプロジェクト資金となる7億ドル(約800億円)相当のトークンの財務監督に携わる予定である』ということが報告されています。
Welcome, @ValkyrieFunds. ? https://t.co/xyTqM3VCiI
— Symbol & NEM (@NEMofficial) January 28, 2022
【Symbol & NEM】
ようこそ、Valkyrie?【Coindesk】
資産運用会社と暗号プロトコルの斬新な提携によって、Valkyrie社は「Symbol & NEM」の7億ドル相当のトークンの財務監督を行う予定です。
マルチシグで「分散型の財務監督」を実現
具体的には『これまで管理されていたNEMやSymbolのコア資金が全てバーン(焼却処分)して、新たに発行された資金を"マルチシグ"と呼ばれる複数人管理の仕組みを利用したアカウントで管理する』という方法がとられており、これによってプロジェクト資金をより適切に分散型の形で監督して、コミュニティ主導の運営体制を構築することができると期待されています。
マルチシグ(マルチシグネチャー)とは、暗号資産を送金する際などに"複数人からの署名"が必要となる仕組みのことであり、NEM・Symbolのマルチシグアカウントは「Valkyrie社の4人」と「Symbol・NEMのコア開発者3人」の計7人によって監督されることになっています。
NEM・Symbolのプロジェクト資金を実際に移動させるためには7人の監督者の中の5人以上から署名を得る必要があるため、「Valkyrie関係者だけでプロジェクト資金を移動することも、Symbol・NEMのコア開発者だけで資金を移動することもできず、プロジェクト資金を移動するためには必ず両方の組織の人物から署名を得なければならない」という仕組みが実現しています。
「仮名・スタイルでの署名方法」にも注目
なお、Symbol・NEM側の監督者はコミュニティでも良く知られている「Jaguar氏、Hatchet氏、Gimre氏」の3人となっており、『完全に仮名で署名されているだけでなく、スタイルで署名している』という点でも注目を集めています。
May I introduce the coolest signing page in legal history - not only did we sign a contract completely pseudonymously, but we did so with ✨style✨. https://t.co/1m26AQXjQE pic.twitter.com/3h3oiHmiRL
— Hatchet ? (@0x6861746366574) January 28, 2022
法律史上最もクールな署名ページを紹介させてください。完全に仮名で署名しただけでなく✨style✨で署名しているのです。
今回のニュースは技術的な面でも注目を集めていますが、Valkyrie社は米国で2番目にビットコイン先物ETFをローンチして仮想通貨業界でも有名な企業であるため、今回のニュースによってSymbol・NEMの注目度がさらに高まり、技術採用やコミュニティの発展にもつながると期待されています。
Symbolのコア開発者であるHatchet氏は「Coindesk」の取材に応じた際に、Valkyrie社との連携について『Valkyrie社と提携することによって、プロトコル資金がNEMとSymbolのコミュニティのために利用されることが保証される』と説明しています。
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2022年1月29日|シンボル(Symbol/XYM)の価格
シンボル(Symbol/XYM)の価格は先日22日に16円付近まで下落していたものの、今回の報道を受けて価格は急騰しており、2022年1月29日時点では「1XYM=20.26円」で取引されています。