Mastercard:金融機関に仮想通貨取引機能を提供「Crypto Source」発表
Mastercard(マスターカード)は2022年10月17日に、金融機関が安全な仮想通貨取引機能とサービスを顧客に提供できるようにする新しいプログラム「Crypto Source(クリプト・ソース)」を導入することを発表しました。このツールは「Paxos Trust Company」と協力して立ち上げられ、2022年第4四半期に開始される予定だと報告されています。
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安全な暗号資産サービスを「金融機関」で提供可能に
Mastercard(マスターカード)は2022年10月17日に、金融機関が安全な仮想通貨取引機能とサービスを顧客に提供できるようにする新しいプログラム「Crypto Source(クリプト・ソース)」を導入することを発表しました。
マスターカードは公式発表の中で『2022 Mastercard New Payments Indexでは、世界の回答者の29%が暗号資産を投資として保有していて、さらに65%が信頼できる金融機関の暗号資産関連サービス提供を望んでいると報告されている』と述べており、信頼性の高い金融機関からの仮想通貨関連サービス提供を希望する声が多いことを説明しています。
Crypto Source(クリプト・ソース)を利用するマスターカードの金融機関パートナーは「特定の暗号資産の購入・保有・売却」などといった包括的なサービスを提供できるようになるとのことで、これらのサービスは規制・認可を受けた暗号資産カストディプロバイダーとの提携によってアイデンティティ・サイバー・セキュリティ・アドバイザリーサービスが強化されているとも説明されています。
Mastercardが銀行やフィンテック向けに提供する暗号資産関連サービスとしては以下のようなものが挙げられています。
- 厳選された暗号資産の購入・保有・売却を可能にするテクノロジーとパートナーシップのサポート。
- Mastercardのアイデンティティ・ソリューション、暗号分析、取引監視、マネーロンダリング防止、Know Your Business、ライフサイクル・ステージ、サイバーセキュリティ、バイオメトリクスを含むセキュリティ管理。
- 暗号資産カード、オープンバンキング、クロスボーダーサービスなど様々な商品を通じて提供される仮想通貨の使用とキャッシュアウトの機能。金融機関は、デジタルレシートやロイヤリティソリューションなど、Mastercardの技術を利用した追加機能を提供することも可能になる。
- プログラムの設計、商品開発、技術導入、市場参入の最適化、マーケティング・コンサルティング・サービスを含む暗号資産プログラム管理により、銀行、フィンテック、発行者が暗号資産プログラムを大規模に提供できるようエンドツーエンドでサポート。
「Paxos Trust Company」が取引の仲介役に
Mastercardは今回発表された「Crypto Source」の立ち上げで、ブロックチェーンを専門とするテクノロジー企業「Paxos Trust Company」と協力しているとのことで、このパートナーシップはPaxosが銀行に代わって暗号資産の取引・保管サービスを提供し、Mastercardがその技術を活用してそれらの機能を銀行のインターフェースに統合し、消費者にシームレスな体験を提供することを目的としていると説明されています。
なお「Mastercard Crypto Source」は現在パイロットプラグラムの準備が進められている段階であるとのことで、より幅広い利用可能性などに関する追加の詳細は後日公開予定、CNBCの報道では「2023年第一四半期にパイロットプログラムを実施する予定」とも報じられています。