「現物ビットコインETFについて新たな見方をしている」米SECのゲンスラー氏
現物ビットコインETF承認への期待高まる
米国証券取引委員会(SEC)のゲイリー・ゲンスラー委員長は、2023年12月14日に公開されたCNBCの番組に出演した際に『裁判所の判決に基づいて、現物ビットコインETFについて新たな見方をしている』と語りました。
"裁判所の判決"とは、米デジタル資産運用会社「Grayscale」の現物ビットコインETF転換に関する裁判のことであり、最終的にはETF転換申請を却下したSECに対して「グレースケールの申請の再審査を求める判決」が下されていました。
米SECはこれまで現物ビットコインETFを認めない方針を貫いてきていたため、今回ゲンスラー氏が『現物ビットコインETFについて新たな見方をしている』と語ったことによって、仮想通貨業界では"これは現物ETFの承認が近いことを意味するのでは?"と期待する声が多数上がっています。
【質問】
現物ビットコインETFの承認プロセスはどうなっていますか?1月上旬を目処にしているようですが、状況はどうでしょうか?【ゲンスラー氏回答】
そうですね、8件から12件の申請があると思います。私は委員長です。予断するつもりはありません。現在は審査手続きを進めているところです。ご存知かと思いますが、私たちは過去にこれらの申請のいくつかを却下したことがあります。ですが、コロンビア特別区の裁判所からそれについて意見がありましたので、私たちはその判決に基づき、この件について新たな見方をしています。
なお、ゲンスラー氏は今回のインタビューの中で「仮想通貨業界には詐欺や悪徳行為があまりにも多く、証券法以外の法律に違反する例も数多く存在する」とも語っており、証券法が詐欺や市場操作から投資家を保護するために存在することなどを説明しています。
仮想通貨業界では近日中のETF承認を期待する声が増えてきており、今月9日に米SECが仮想通貨に関する注意喚起を行った際には「SECは先物ETF承認前にも注意喚起していたため、これは現物ETF承認のサインである」と指摘する意見も出ていました。
また、先日Googleが「仮想通貨信託に関する広告ルールを明確化することを目的とした関連ポリシーの更新」を発表した際にも、「これは現物ビットコインETFを意識したものなのではないか」との意見が出ています。
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(CNBC報道)