ブロックチェーン決済は今後3〜5年で普及「利用量の増加が重要に」BitPay CEO

by BITTIMES   

仮想通貨決済サービス「BitPay(ビットペイ)」のCEOであるStephan Pair(ステファン・ペア)氏は、ブロックチェーン技術を活用した様々な決済手段が今後3〜5年ほどで広く普及すると考えています。昨年までは、実際に導入が進むまでに「10年はかかる」と考えていた同氏はその予想を改めています。

こちらから読む:ベネズエラのケンタッキーはDASH決済導入「仮想通貨決済」関連ニュース

ブロックチェーン決済の「一般採用」は近い

Cashless

仮想通貨の「価格上昇」は投資家にとって嬉しいニュースですが、仮想通貨決済の導入や実用化に向けた技術開発に取り組んでいる企業は急激な価格の高騰を懸念材料の一つとして捉える場合もあります。

BitPay(ビットペイ)のCEOであるStephan Pair(ステファン・ペア)氏は、1年前にビットコイン価格が200万円を超えた時、仮想通貨決済の一般導入が進むまでには10年ほどの期間が必要になると考えていました。しかし同氏は、2018年12月13日にCNBCの番組に出演した際に、現在は「仮想通貨決済の一般普及にはそれほど時間がかからない」と考えていることを明らかにしました。

私は以前、人々がレストランや小売店に「ブロックチェーン決済」の導入を求めるようになるまでには『10年ほどかかる』と予想していましたが、今は3〜5年ほどでその時が訪れると考えています。

ペア氏が語る「ブロックチェーン決済」には、ビットコイン(BTC)のような仮想通貨業界で広く知られている通貨だけでなく、ブロックチェーン技術を用いて発行されるドルやユーロなども含まれています。ブロックチェーン技術を用いた通貨と言われれば多くの人が「仮想通貨」を思い浮かべますが、ペア氏は『仮想通貨は一つのアプリケーションであり、ドルなどの法定通貨をブロックチェーン上で発行することもできる』と説明しています。

2018年に入って以降、仮想通貨市場で下落が続いたことによって、現在では非常に多くの企業や政府がブロックチェーンや仮想通貨関連のプロジェクトに取り組んでいるとも伝えられているため、同氏の予想時期が大幅に短縮されたのもこのようなことが影響していると考えられます。

現在価格の決定要因は「投機」

bitcoin-chart

ビットコインの価格について尋ねられたペア氏は、仮想通貨に対する投機的な考えが実際の"実用性"よりも大きく価格に影響を及しているため、正当な評価を下すのが難しくなっているとも語っています。

同氏は、下落が続いている現在の仮想通貨価格について『間違いなく投資家による投機が大きな要因となっている』と指摘しており、『現在の価格変動はこれらの技術の将来的な使用方法や導入率を予測する投資家たちによるものであり、"実際の実用性"は現在の価格を決定する小さな要因にすぎない』と語っています。

仮想通貨業界では「ビットコインETF」の開始が市場に大きな影響を及ぼすとの考え方が広まっていますが、ペア氏は仮想通貨の採用促進や価格変動に影響を与えるのは"ETF"だけではないと指摘しており、BitPayのような決済サービスの普及も今後の価格変動に影響をあたえる要因となることを説明しています。

ペア氏は、現在のビットペイの年間取引高は10億ドル(約1,125億円)ほどであるものの、ビットコインETFの採用や仮想通貨決済の普及などの要因によって、今後はその額が10〜100倍になるほど需要が高まり、価格を押し上げることになるとの見通しを立てています。

仮想通貨「実際の価値」はもっと高い?

coin-check

仮想通貨には現在価格よりもはるかに高い価値があると語っているのはペア氏だけではありません。仮想通貨決済技術会社Circle (サークル)の共同設立者兼CEOであるジェレミー・アレール(Jeremy Allaire)氏も、最近行われたCNBCとのインタビューの中で『ビットコインの価格は今後3年間で大きく上昇するだろう』との考えを語り、ビットコインの重要性を強調しています。

またビットコイン強気派として知られるThomas Lee(トーマス・リー)氏は、仮想通貨の価格予想を語るのをやめ、ビットコインの現在価格は間違っているとの見解を示した上で、現在の適正価格は156万〜168万円だと語っています。

現在の価格下落に対しては、「これまでの投機的な価格上昇に伴う代償である」との意見も出ており、一定の下落後には再び上昇が始まるとの意見も多く見られています。下落が続いていることによって『ビットコインはすでに崩壊している』といった意見も出始めていますが、実際に今後の価格がどのように変化するかについては、未だに意見が分かれています。

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格|2018年12月18日

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、「1BTC=約37万円」で取引されていた先日17日の21時頃から大きく上昇しており、2018年12月18日15時の時点では「1BTC=約398,000円」まで回復しています。

現在はやや価格が下がり始めていますが下落幅もここ最近で徐々に狭まってきているため、今後の動きには注目が集まります。

2018年12月17日〜18日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)2018年12月17日〜18日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)

仮想通貨ニュース|新着

ムーディーズ、米国債格付けを初引き下げ「安全資産=ビットコイン」評価が高まる可能性

ムーディーズ、米国債格付けを初引き下げ「安全資産=ビットコイン」評価が高まる可能性

カルダノ財団、ゲーム感覚で理解を深める開発者向けプロジェクト「Rackton Challenge」発表

カルダノ財団、ゲーム感覚で理解を深める開発者向けプロジェクト「Rackton Challenge」発表

ナスダック上場企業「ビットコイン・ドージコイン」を財務戦略に導入|決済も受け入れ

ナスダック上場企業「ビットコイン・ドージコイン」を財務戦略に導入|決済も受け入れ

北マリアナ諸島、知事の拒否権を覆し「ステーブルコイン発行法案」成立|米国初の公的発行へ

北マリアナ諸島、知事の拒否権を覆し「ステーブルコイン発行法案」成立|米国初の公的発行へ

ブラジル上場企業「メリウズ」同国初のビットコイン財務戦略を導入|274 BTCを取得

ブラジル上場企業「メリウズ」同国初のビットコイン財務戦略を導入|274 BTCを取得

アブダビ政府系ファンド、ブラックロックのビットコインETFに約4億ドル投資|保有株数6%増加

アブダビ政府系ファンド、ブラックロックのビットコインETFに約4億ドル投資|保有株数6%増加

仮想通貨入門 - 基礎知識

ベラチェーン(Berachain/BERA)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

ベラチェーン(Berachain/BERA)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

市場分析・価格予想

ビットコイン、2028年までに100万ドル「BTCは唯一の救命ボート」アーサー・ヘイズ氏予想

ビットコイン、2028年までに100万ドル「BTCは唯一の救命ボート」アーサー・ヘイズ氏予想

「仮想通貨市場は信じられないほど割安」パンテラ・キャピタルCEOが語る今後の成長予測

「仮想通貨市場は信じられないほど割安」パンテラ・キャピタルCEOが語る今後の成長予測

ビットコイン価格「2030年までに少なくとも580%上昇」キャシー・ウッド氏予測

ビットコイン価格「2030年までに少なくとも580%上昇」キャシー・ウッド氏予測

ビットコイン時価総額、Amazonを抜いて「世界5位」に|躍進の背景とNVIDIAの壁

ビットコイン時価総額、Amazonを抜いて「世界5位」に|躍進の背景とNVIDIAの壁

仮想通貨市場「2022年型の急騰」再現へ向かう兆し|アーサー・ヘイズ氏予想

仮想通貨市場「2022年型の急騰」再現へ向かう兆し|アーサー・ヘイズ氏予想

ビットコイン「もはや保有しないことがリスク」テクノロジー株の相関関係が鍵に|ブラックロック

ビットコイン「もはや保有しないことがリスク」テクノロジー株の相関関係が鍵に|ブラックロック