ブロックチェーンで「透明性の高い音楽業界」構築へ|Bitfury Surround


ブロックチェーン技術を活用した幅広いサービスや、ビットコイン(Bitcoin/BTC)のマイニング関連事業を手掛けているBitfury Group(ビットフューリー・グループ)は2019年1月16日、音楽エンターテイメント業界におけるデータ共有を合理化し、アーティストや業界関係者に適切な報酬を与えることなどを目指す「Bitfury Surround(ビットフューリー・サラウンド)」を立ち上げたことを発表しました。

こちらから読む:音楽データを安全に共有できる「ブロックチェーン技術」の仕組み

目次

ブロックチェーン・テクノロジー大手|Bitfury Group

Bitfury Group(ビットフューリー・グループ)は、包括的なブロックチェーン技術サービスを世界各国で提供している大手企業です。ビットコインのマイニング(採掘)関連の事業を展開していることでも知られており、マイニング用チップの製造やマイニングプールを展開していることでも知られています。

ハードウェア、セキュリティー、ソフトウェアなどといった様々な分野で高い技術力を誇っている同社は、各業界の透明性と信頼性を向上させることを目的として、マイニング用チップ「BITFURY CLARKE」や、プライベートブロックチェーンを構築するためのフレームワーク「Exonum」、ブロックチェーンを調査するためのツール「CRYSTAL」などといった、仮想通貨やブロックチェーンのセキュリティを担保するハードウェア・ソフトウェアの設計・生産を行なっています。

幅広い分野で活用できるソリューションを世界各地で展開している「Bitfuryグループ」は2019年1月16日、音楽業界のアーティストやその他関係者が直面する課題に対処するためのブロックチェーンソリューションを設計する音楽エンターテインメント部門「Bitfury Surround」を立ち上げたことを発表しました。

音楽エンターテイメント部門「Bitfury Surround」とは

「Bitfury Surround」は、ビットコインのブロックチェーンで保護されたオープンソースの音楽プラットフォームを作成することを最初の目標として掲げています。

「SurroundTM」のプラットフォームを使用することによって、音楽エンターテインメント業界全体で、
・著作権を保護した状態でのデータ共有
・合理化された接続
・高い精度の監視・管理システム
を実現することが可能になり、アーティスト、レーベル、ストリーミングサービス、著作権管理団体、出版社、開発者、消費者などはスムーズなコミュニケーションを取ることができるようになり、音楽関連の事業を効率的に展開することができるようになります。

これにより「海賊版製品」などの流通によって問題となっていた「著作権侵害」などに対処しつつ、アーティストの知的財産権を共有し、適切な収益をアーティストや業界関係者にもたらすことができるようになります。同社は「Bitfury Surround」やそのプラットフォームを通じて、相互運用が可能なデジタル・エコシステムの構築を目指しています。

「ブロックチェーンを活用していない音楽業界」と「ブロックチェーンを活用した音楽業界」の比較(画像:Bitfury/Midium)「ブロックチェーンを活用していない音楽業界」と「ブロックチェーンを活用した音楽業界」の比較(画像:Bitfury/Midium)

今回新しく立ち上げられた部門はヨーロッパに拠点を置き、初めのうちは、
・アムステルダム(オランダ)
・ベルリン(ドイツ)
でサービスを展開していくことが予定されています。またその他の地域として、
・ロサンゼルス(アメリカ)
・モスクワ(ロシア)
・東京(日本)
・ソウル(韓国)
でも展開していく予定であるとも伝えられているため、今後の日本での活動に関しても注目が集まっています。

「Bitfury Group」のCEOであるValery Vavilov(ヴァレリー・ヴァヴィロフ)氏は「Bitfury Surround」の目的について次のように語っています。

音楽エンターテイメント業界は、複雑で競争の激しいテクノロジー主導の環境へと進化していますが「透明性の欠如」という問題を抱えています。私たちはオープンソースのブロックチェーン技術を基盤として使用するプラットフォームを作成することによって、アーティストを保護すると共に業界全体の成長を奨励したいと考えています。

「Bitfury Surround」の詳しい情報は以下の公式サイトをどうぞ
>「Bitfury Surround」の公式サイトはこちら

「著作権・知的財産権」と「ブロックチェーン技術」

ブロックチェーン技術は「著作権や知的財産権を保護するための革新的な技術」としても注目を集めており、これまでにも複数のプロジェクトが立ち上げられています。

「KODAKOne」と呼ばれるプラットフォームは、画像・映像コンテンツの著作権を保護できることで注目を集めており、F1世界チャンピオンであるフェルナンド・アロンソ(Fernando Alonso)氏は、自身のデジタルコンテンツを「KODAKOne」のブロックチェーン上に移行しています。

またアルゼンチンのNEM財団は、地元のマスコミ団体と協力してジャーナリストが作成したコンテンツの著作権を保護するためのブロックチェーン・ソリューションを開発していくことを発表しています。

音楽、画像、映像などといった様々なデータを安全に共有することができるブロックチェーン技術は、エンターテイメント業界に新たな変化をもたらそうとしています。

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