金融の歴史からみる「ビットコイン」BTCは未来通貨になるのか?イェール大学教授が解説

by BITTIMES

金融の歴史を専門とするイェール大学経営大学院の教授であるWilliam N. Goetzmann(ウィリアム・N・ゲッツマン)氏は「Yale Insights」とのインタビューの中でビットコイン(Bitcoin/BTC)などの仮想通貨や「通貨の歴史」などについて説明を行い、現在のビットコインは複数の問題を抱えているため「素晴らしい価値の保存手段」とは言えないとの考えを語りました。しかし同氏はこれと同時にブロックチェーン技術やこれらのコインが大きな可能性を秘めていることも説明しています。

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ビットコインと法定通貨の問題点

William N. Goetzmann(ウィリアム・N・ゲッツマン)教授は「Yale Insights」とのインタビューの中で仮想通貨に関する質問に答え「お金の目的」や「価値」などに焦点を当てながら、現在のビットコインや法定通貨について次のように説明しました。

ビットコインのボラティリティは、幅広く利用できる通貨に必要とされる"信頼"を確立しなければならないという課題を露わにしています。

しかし「暗号通貨が急増している」という事実は、政府が支えている伝統的な通貨が全ての人々のニーズに対応できていないということを示しています。

ゲッツマン教授は、ビットコインの価値は常に大きく変化するため「価値の保存手段」として"素晴らしい"と言えるものではないということを説明しています。人によって意見に違いがありますが、ボラティリティの高さは「ビットコインの重要な問題点の一つ」言われています。

「素晴らしい通貨」でも「価値の保存手段」でもない

ビットコインを支持している人々は「通貨としての側面」や「使いやすさ」などといった様々な要因を元に、ビットコインは「新しいお金」であり「デジタルの金」だと主張していますが、ゲッツマン教授は現時点でのビットコインは「激しい価格変動が起こる可能性がある」という問題を抱えているため「素晴らしい通貨」でも「価値の保存手段」でもないという考えを次のように説明しています。

どんな通貨にも満たさなければならない基本的ないくつかの項目があります。通貨は「価値の保存できるもの」でなければなりませんし「価値を移動できるもの」でなければいけません。

ビットコインは価格変動が激しいため、特に「価値の保存手段」とは言えません。あなたが今日100ドルで購入したとしても、2週間後には25ドルの価値にまで下落している可能性があります。そのような特定の問題が解決されるまで、ビットコインは「素晴らしい通貨」とは言えません。

しかし、このような考え方は「下落相場が続いている時」に当てはまるものだと言えます。市場で下落が続いている場合には、ボラティリティ対する不満の声が見られますが、市場が上昇している場合に不満を抱く人はそれほど多くありません。これは単純にビットコインを保有している人のお金が増えることに繋がるからです。

「激しいボラティリティ」はトレーダーにとって素晴らしいものであり、「価格上昇時のボラティリティ」はその他多くの人々にとって素晴らしいものになりますが、「価格下落時のボラティリティ」は一部のトレーダーにのみ魅力的なものになります。これは結果的に現在のビットコインが「投機的な資産」であるということを示しているとも考えられます。

「ブロックチェーン×通貨」が秘めた可能性

ゲッツマン氏が語る「ビットコイン」や「お金」に関する見解で興味深いもう一つの点は、ビットコインはビジネスのやり方を「昔の時代のやり方」に戻すということです。

紙幣や硬貨が発明される以前は、お金を取引に使用するのではなく、人々が元帳上で取引を行い、商品やサービスに価値を割り当てていました。ゲッツマン氏はこのような「元帳を利用した取引方法は、ブロックチェーンを使用した取引に似ている」と説明しています。

硬貨が発明される以前、人々は主に会計システムを通じて価値を移動していました。あなたと私が同じ都市に住んでいて、あなたがパン屋、私が陶器を作っていたとしましょう。あなたのパンは1シェケルで、私が作った鍋は3シェケルです。しかし実際の取引では銀の破片を使用せずに、元帳で貸方と借方を作成していました。これはビットコインが現在取り組んでいる方法の一つです。物理的なコインの交換はおこなわれません。

昔の技術革新は、会計システムへの依存をなくすことができる「金属製コイン」の作成でした。それらのコインは完全に匿名です。私があなたにコインを支払ったとしても、そのコインが過去にどのようなことに使用されてきたのかは誰も知りませんし、あなたはそのコインを全く違うことで使用することができます。

現在のビットコインは、実際にはブロックチェーン上に取引履歴を記録します。これは特定の場所に存在するものではありませんが多数の参加者の間で共有される「分散型元帳」です。

ある意味私たちは、匿名のお金が生まれる前の時代に戻っています。取引を記録しつつ価値を移動できるこの方法は、それぞれの異なる種類の問題を解決することができるため、とても刺激的です。

ビットコインは、「分散型の元帳」で取引を記録・管理しつつ、「物理的な形を持たないコイン」で価値を移動することを可能にします。

これは「デジタル化」という新しいテクノロジーがもたらしたものであり、「新時代の通貨」と言えるものである可能性があります。コインを使って価値を移動するものの、コインの所有者情報や取引履歴を記録することができるため、犯罪行為にコインが使用されるのを防止することができます。逆を言えば「違法薬物」などの取引にこれらの通貨を使用するべきではありません。

現時点では、ボラティリティなどの問題があることから「通貨」としての基本的な機能性は認められていないものの、既存のいくつかの問題点が解決されれば、ビットコインは「新しい時代の通貨」として非常に優れた通貨になる可能性があります。

2019年3月16日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は、本日16日の朝から大きく上昇し始めており、記事執筆時点では「1BTC=453,089円」で取引されています。

2019年3月9日〜2019年3月16日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)2019年3月9日〜2019年3月16日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)

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