仮想通貨に関する金商法改正案「衆議院本会議で可決」法案成立は濃厚に
仮想通貨(暗号資産)を取り扱う交換業者や取引に関する規制強化策などを盛り込んだ「資金決済法」と「金融商品取引法」の改正案が、2019年5月21日に衆議院本会議で可決し、参院に送付されたことが日本経済新聞の報道で明らかになりました。3月15日に閣議決定されたこの法案は、残すところ"参議院の通過のみ"となっており、今国会で成立する見込みとなっています。
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仮想通貨関連の規制強化策を盛り込んだ「資金決済法」と「金融商品取引法」の改正案には、
・仮想通貨の呼称を「暗号資産(Crypto Asset)」に変更すること
・仮想通貨の証拠金取引をFXと同様に「金融商品取引法上の規制対象」にすること
・仮想通貨をホットウォレットで保管する取引所に対して「同種・同量の暗号資産を保持すること」を義務付けること
などが含まれています。
これは、
・仮想通貨が決済手段としてはあまり使用されていないこと
・仮想通貨の値動きが依然として激しいこと
・ほとんどのケースでは投機対象になっていること
・仮想通貨取引所でハッキング被害が相次いでいること
などが関連しており、投資家を保護するためのものとなっています。
金融庁は先月半ばに、仮想通貨交換業者に対してインターネットに接続されていないコールドウォレットを使用して暗号資産を管理する際の社内規則を厳格化するよう求めたとも報じられています。
仮想通貨は世界中で急速に普及してきているものの、ハッキング事件などは今でも世界中の取引所で発生しており、最近では「顧客資産を管理しているコールドウォレットの秘密鍵を管理していた取引所のCEOが急死したことによって、仮想通貨が引き出せなくなる」といった事例なども発生しているため、日本国内の取引所でも「秘密鍵の管理方法をさらに徹底すること」などが求められています。
このような日本の仮想通貨に関する取り組みに対しては「過剰な規制強化で業界の発展を阻害する可能性がある」との意見も出ていますが、その一方では「これは仮想通貨を株式のような"資産"の一つとみなしている証であり、日本の仮想通貨規制は世界をリードしていくことになる」との意見も出ています。
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