今、投資家が注目すべきは「ビットコイン」ではない:Bernhard Schroeder
仮想通貨市場全体で価格が上昇し始めていることなどから、ビットコイン(Bitcoin/BTC)への関心は再び高まってきます。しかし、サンディエゴ州立大学で起業家を目指す人々への教育を行なっているBernhard Schroeder氏は「投資家や起業家はビットコインではなく、それを支える"ブロックチェーン技術"や、その技術を活用している"企業"に焦点を当てるべきだ」と語っています。
こちらから読む:ビットコインを支える基盤技術「ブロックチェーン」の基本知識
Bernhard Schroeder氏の経歴
Bernhard Schroeder氏は、サンディエゴ州立大学の経営管理学部内にある「Lavin Entrepreneurship Center」でディレクターを務め、起業コースを教えている人物です。
起業家を目指す人々のための複数の本も出版していることでも知られる同氏は、サンディエゴに移る以前は世界最大の統合マーケティングコミュニケーション代理店である「CKS Partners」でシニアパートナーを務めていた経歴も持っています。
同氏の公式ホームページである「bernieschroeder.com」の情報によると、豊富な経験を有しているSchroeder氏は、「Yahoo!・Amazon・Corbis・ESPN・Travelocity」のような会社の最初のブランディングとマーケティングの立ち上げにも関わっていたと説明されています。
投資家が見るべきは「ブロックチェーン技術」
Bernhard Schroeder氏は、2019年5月20日に「Forbes(フォーブス)」に寄稿した記事の中で投資家や起業家の人々は、ビットコインではなく、ブロックチェーン技術に焦点当てるべきだとの考えを語っています。
同氏は、ビットコインは"将来的に採用されるかもしれない"という憶測に基づいた存在であり、現時点では単なる「投機的なもの」に過ぎないため、長期的には上手くいかない可能性があることを指摘しています。
一方ブロックチェーン技術に関しては「さまざまな解決策を提供できる素晴らしいテクノロジーである」と説明されており、すでに複数の分野で役立てられている実績があるため、ブロックチェーンの将来は明るいと同氏は考えています。
Schroeder氏は具体的に、新しい金鉱が見つかった際に採掘者の人々が一攫千金を狙って金(ゴールド)に殺到する「ゴールドラッシュ」が起こった時のことを例としてあげており、この時の"真の勝者"は貴金属を採掘したり投資したりした人々ではなく「採掘者の人々にツルハシやショベルを販売した人々」だったと警告しています。
ブロックチェーン「真の可能性」は企業から
Schroeder氏は、ブロックチェーン技術の「真の可能性」は"ブロックチェーン技術を基盤とすることを決心した企業"から生まれてくると考えており「企業がブロックチェーン技術を活用して構築できる潜在的なソリューション」として、
・デジタル著作権管理
・実物資産のトークン化
・不動産のデジタル化
・顧客への報酬プラグラム
などをあげています。
このような分野にブロックチェーン技術を活用している企業は、すでに世界中に数多く存在しており、実際にブロックチェーン上で不動産取引を行なった事例や、貴金属をトークン化するプロジェクトなども存在しています。
Schroeder氏の意見に基づいて考えると、価格が不安定で将来がわからない「ビットコイン」に投資するよりも、ビットコインを支えている基盤技術でもある"ブロックチェーン技術"を取り入れて事業を進めている「企業」に投資した方が良いということになります。
最近では、ビットコインなどの仮想通貨から直接「企業の株」などを購入できるサービスなども提供されており、ビットコイン投資をやめて株などへの投資に切り替えることも簡単にできるようになってきているため、仮想通貨だけでなくブロックチェーン技術を活用している企業にも投資したいと考えている方はそのようなサービスを利用してみると良いでしょう。
>>Bernhard Schroeder氏が寄稿した記事はこちら
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