2020年のLibra発行「変更予定はない」リブラ協会幹部が複数の懸念に反論

by BITTIMES

仮想通貨「Libra(リブラ)」に対する懸念の声は依然として数多く出ており、ドイツとフランスは「Libraの開発・発行を認めることはできない」との見解を示しています。しかし、Libra協会のジェネラルディレクターであるBertrand Perez(バートランド・ペレス)氏は現在語られている懸念点に対する反論を語っており、「2020年内にLibraをローンチする予定に変更はない」と述べています。

こちらから読む:スイスで"決済事業ライセンス"取得へ「Libra」関連ニュース

ドイツ・フランス「Libra」に対する懸念を表明

ドイツフランスは共同声明の中で「通貨に関する権利は国家に固有のものであり、どの私企業も要求できるものではない」と主張しました。さらに両国は「国際的な決済の効率性を向上させる必要がある」とも指摘しており、
・銀行には「欧州の決済システムを改善していくこと」
・欧州各国の中央銀行には「公的機関によるデジタル通貨発行に関する課題解決を急ぐこと」
を求めたとされています。

ドイツの週刊誌である「Spiegel Online」の報道によると、ドイツキリスト教民主同盟(CDU)のThomas Heilmann(トーマス・ヘイルマン)議員は「民間企業のステーブルコイン発行」を認めない理由として、
これまでの中央銀行の政策は、インフレ・経済危機にうまく対処できている
一度デジタル通貨企業が市場を支配すると、競合他社は非常に困難な状況に陥る
という点を挙げていると報じています。

仮想通貨「Libra」は、円・ドル・ポンド・ユーロ・シンガポールドルなどといった複数の国の法定通貨の"通貨バスケット"に価値が連動するステーブルコインとなっているため、一部の国の通貨が暴落した際などにも価値を安定して保つことができるという利点を有していますが、
マネーロンダリング(資金洗浄)
・データ流出
・金融システム全体の不安定化
などを懸念する意見が数多く出ています。

フランスのBruno Le Maire(ブリュノ・ル・メール)財務相は、今月12日に行われた経済協力開発機構(OECD)の仮想通貨・暗号資産に関する会議の冒頭で『明確にしておきたい。現状では、我々は欧州内でリブラの開発を許可することはできない』と発言しており、Libraのような通貨が各国政府の"通貨主権"を脅かす可能性のあることに対する懸念を表明しています。

Libra協会責任者からの反論

複数の国はLibraに対する懸念を語っているものの、Libraの運営主体である「Libra協会」は、2019年9月11日の発表で「スイス連邦金融市場監督機構(FINMA)」から"決済サービス提供者"としてのライセンス取得に向けて取り組んでいくことを発表しており、Libra協会のジェネラルディレクターであるBertrand Perez(バートランド・ペレス)氏は、フランスの経済紙「Les Echos」とのインタビューの中で『Libra協会は規制当局との対話に取り組んでいる』と語っています。

「Libraが金融政策に影響を与える」は間違い

ペレス氏は「Libraが中央銀行の金融政策に混乱をもたらす可能性を懸念する必要はあまりない」と主張しており、『中央銀行の金融政策がバスケットを通じてリブラに影響を与えるのであって、その逆ではない』と説明しています。

同氏によると、Libraの準備金は「複数の国の法定通貨」と「それらの通貨を発行する国の1年未満の超短期国債」で構成されており、準備金の総額は「数百億ドル(約1兆円)」もしくは「それ以上」となるものの、最大でも2,000億ドル(約21兆6,200億円)未満にとどまると説明しています。

2,000億ドルという金額に対してペレス氏は「この金額は巨額は思えるものの、世界的な金融市場でみると少ない金額だ」と説明しており、『私たちは新たな"BlackRock(*1)"になるつもりはない』と述べています。
(*1)BlackRock:世界最大の資産運用会社。運用資産は約6兆8400億ドル(約740兆円)

「法定通貨の価格暴落」への対応について

ペレス氏は「Libraの通貨バスケットに組み込まれている法定通貨の価格が暴落した場合の対応」についても語っており、『特定の通貨が破滅的な状況に陥ったり、危機が発生した場合、我々はその通貨をバスケットから除外することができる』と語っています。

しかし同氏は『そのような場合の判断は投票を行った上で、Libra協会の3分の2以上の多数によって決定されるべきだ』と説明しています。Libra協会のバスケットの配分はまだ具体的に決定されていないものの、大多数(約半分ほど)は米ドルが占めることになるだろうと伝えられています。

「2020年内のローンチ予定」は変わらず

Libra協会には、現在「FacebookVisaMasterCardPayPal・Uber」などといった大手企業28社が加盟していますが、同協会は2020年までに加盟企業を100社にまで拡大することを目標にしています。

実際にLibra協会に加盟するためには、地域に応じて定められている規則や基準を満たす必要があり、少なくとも1,000万ドル(約10億8100万円)を支払う必要がありますが、それでも参画を希望する企業はすでに100社を超えているとのことです。

Libraに対しては、以前として多くの懸念が残されており、規制当局や政府関係者からも複数の指摘が行われていますが、ペレス氏は『Libraの立ち上げを"ホワイトペーパー公開から1年後"に設定したのは、これら全ての問題を解決するためだ』と説明しており、2020年の上半期末〜2020年末までの期間にLibraをローンチするという予定をしっかりと維持していくと述べています。

ペレス氏は「Libraは仮想通貨取引所にリストされる予定か?」という質問に対して、『仮想通貨業界の主要なマーケットメーカーと契約を結ぶ』と回答しているため、取引所関連の今後の発表にも注目です。

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