仮想通貨取引所FCoinに「出口詐欺」疑惑|顧客のビットコイン持ち逃げか
財務上の問題とシステム上の問題が重なったことによって経営状況が悪化し、顧客資産の返済に1年〜3年ほどの期間がかかると発表していた中国の仮想通貨取引所「FCoin」のコールドウォレットからビットコイン(Bitcoin/BTC)が外部の仮想通貨取引所に送金されていたことが発覚しました。仮想通貨業界では"出口詐欺"の可能性を指摘する意見が多数出ています。
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出金不可だったBTCが「複数の取引所」に分散
「FCoin」は2018年5月に設立された中国の仮想通貨取引所であり「同社の仮想通貨FTトークンを保有することによって、取引所の収益が配当され、取引所の手数料が還元される」というビジネスモデルで注目を集めていました。
しかし先日14日の発表では「財務上の問題」や「システム上の問題」が重なったことによって同社が経営難に陥っていることが明かされており、「顧客から預かっている約7,000~13,000BTCの返却に1年〜3年ほどの期間がかかること」や「新たなプロジェクトで獲得した利益で全額を返却していくこと」などが告げられていました。
しかし今回は、FCoinのコールドウォレットに保管されていたビットコインが「BINANCE・Huobi・Bithumb・OKEx・bitFlyer・BitFinex」などといった複数の取引所に送金されていたことが発覚したため、仮想通貨コミュニティの間では「顧客資産を持ち逃げする"出口詐欺"なのではないか」という意見が多数でています。
FCoinはこれまで「システムの復元に時間がかかること」などを理由に出金サービスを停止しており、同社のコールドウォレットからは出金ができないようになっていたため、今回このコールドウォレットからBTCが出金されたことによって『これまでの説明と実際の状況が違う』と指摘する意見が相次いでいます。なお、同社のコールドウォレットは"現時点で空になっている"とも報告されています。
FCoinは現在もメールを介して"利用者からの出金依頼"を受け付けていますが、先日の発表では資金不足分の返却に長い時間がかかることが報告されていたため、今後は"これらの資金が実際に返却されるかどうか"に注目が集まっています。
FCoinが先日公開した「経営難の報告文」や「その後の取り組み・今後の対応」などの情報は以下の公式ブログで確認することができます。
>>「FCoin」の公式ブログはこちら