ビットコインの「GiveAway詐欺」止まらず|数億円規模の被害報告も
著名人の名前を悪用して『ビットコイン(Bitcoin/BTC)を送金してくれれば、その倍額を返却する』などと主張し、暗号資産保有者から暗号資産を騙し取ろうとする「GiveAway(ギブアウェイ)詐欺」は、現在も様々な場面で続けられていると報告されています。最近の報告では『2020年4月下旬に作成された66の詐欺アドレスは200万ドル(約2億円)以上に相当するBTCを受け取っている』と伝えられています。
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BTCのギブアウェイ詐欺、短期間で「2億円以上」の被害
暗号資産業界では数年前から著名人などの名前を悪用して『ビットコインを送金してくれれば、その倍額を返却する』などと主張することによって、暗号資産保有者から暗号資産を騙し取ろうとする「GiveAway(ギブアウェイ)詐欺」が横行しています。
このような詐欺行為は「Twitter(ツイッター)」や「YouTube(ユーチューブ)」などといった有名なサービス上で今も続けられており、これまでにも様々な企業やメディアなどから注意喚起が行われていましたが、現在も被害者は増えていることが報告されています。
「Zdnet」の報道によると、サイバーセキュリティ企業「Adaptiv(アダプティブ)」のCEOであるJustin Lister氏は、ハッカーや犯罪者などが使用しているビットコインアドレスを公開しているサイト「Bitcoinabuse.com」に報告されたアドレスを追跡した上で『2020年4月下旬に作成された66のアドレスが200万ドル(約2億円)以上に相当する201BTC以上を受け取った』と報告しています。
イーロン・マスク氏などの名前を悪用
201BTC以上を受け取ったとされるこのアドレスは「SpaceX(スペースX)」や「Tesla(テスラ)」のCEOとして知られるElon Musk(イーロン・マスク)氏の名前を使用して詐欺行為を行なっている詐欺師のものであり、「1Musk…」や「1Elonmusk…」などといったウォレットアドレスを使用していると伝えられています。
Elon Musk(イーロン・マスク)氏は「ギブアウェイ詐欺」で名前が悪用されている人物の1人として広く知られていますが、実際にはその他にも様々な著名人の名前が悪用されていることが報告されており、別の報道では以下のような人物も詐欺師に名前を悪用されていると報告されています。
・Jeff Bezos氏(Amazon CEO)
・Bill Gates氏(Microsoft創設者)
・Eric Schmidt氏(元Google CEO)
・Tim Sweeney氏(Epic Games CEO)
・Daymond John氏(FUBU CEO)
・Steve Wozniak氏(Apple共同創設者)
・Brian Armstrong氏(Coinbase CEO)
・Robert Kiyosaki氏(金持ち父さん貧乏父さん 著者)
このような著名人の中には『実際に自分自身が暗号資産を保有している』ということを公言している人物も含まれていますが、だからといって『暗号資産を無料でプレゼントする』などと公言している人物はいないため、『ビットコインを2倍にして返却する』などと主張する人物に暗号資産を送金するのは避けるのが賢明です。
「Bitcoinabuse.com」を使用すれば、特定のウォレットアドレスが"詐欺・犯罪関連のアドレス"として過去に報告されたことがあるかどうかなどを確認することができるため、もしもアドレス情報を確認したいのであれば「Bitcoinabuse.com」を利用するのも良いでしょう。なお、同サイトでは「詐欺師のアドレス」を報告することも可能です。