国際的な業界団体「世界ステーブルコイン協会(WSA)」発足|多数の関連企業が参加予定
ステーブルコインに特化した暗号資産取引所「VirgoX(ヴィルゴX)」とブロックチェーン資本市場会社「Global Digital Assets(GDA Capital)」は2020年7月23日に、ステーブルコイン関連のグローバル組織である「世界ステーブルコイン協会(World Stablecoin Association/WSA)」を立ち上げたことを発表しました。
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非営利組織「世界ステーブルコイン協会(WSA)」設立
「VirgoX(ヴィルゴX)」と「Global Digital Assets(GDA Capital)」が立ち上げた「世界ステーブルコイン協会(World Stablecoin Association/WSA)」は、スイスのジュネーブに本部を置く独立した非営利組織であり、『ビジネスリーダー・企業・コミュニティ・規制当局をステーブルコイン業界で国際的に統合することを目指している』と説明されています。
世界ステーブルコイン協会(World Stablecoin Association/WSA)には、設立時点で「VirgoX(ヴィルゴX)、Global Digital Assets(グローバル・デジタル・アセッツ)、BlockGeeks(ブロックギークス)」が参加しており、
・テザー(Tether/USDT)
・USDコイン(USD Coin/USDC)
・ダイ(Dai/DAI)
・フォビUSD(Huobi USD/HUSD)
などといった主要なステーブルコインの運営企業と協議を進めていると報告されています。
これらのステーブルコイン運営企業は2020年末までに加入する予定であり、今後はさらに多くのステーブルコインプロジェクトも参加する可能性があるとされています。公式発表の中では「BRZ、CBRL、Peg Network、QCAD、QC、Ren、Stably、USDK、XDB」などのステーブルコインプロジェクトや「Alpha Sigma Capital、Consensus Labs、Nova Club」などの企業名も挙げられています。
「VirgoX」のCEOであるAdam Cai氏は「世界ステーブルコイン協会(WSA)」の設立について次のようにコメントしています。
ステーブルコインは過去数年間にわたる時価総額の急激な増加に伴って急速に進化しています。ステーブルコインアプリケーションの可能性はまだ完全に明らかにされていません。
WSAはさまざまなステーブルコインイニシアチブを支援して、業界内で開発・接続するために設立されました。すべてのメンバーはWSAが構築しているオープンエコシステムから恩恵を受けることができます。
世界ステーブルコイン協会(WSA)の活動内容は?
世界ステーブルコイン協会(WSA)には「ポリシー分析・教育・パートナーシップ、アドボカシー」という4つの柱があるとのことで、それぞれの委員会は以下のような活動を行うと説明されています。
【ポリシー分析委員会】
・他の研究機関・シンクタンク・団体と協力してステーブルコインの国際的な規制と経済状況を分析
【教育委員会】
・教育資料を発行して毎年開催される「World Stablecoin Summit」を含む会合や会議を手配
【パートナーシップ委員会】
・業界のパートナーシップを活用してメンバーが有意義なグローバルアライアンスを形成するのをサポート
【アドボカシー委員会】
・ステーブルコイン業界の声として機能し、ステーブルコインプロジェクトやその他の業界を代表してステーブルコインのポリシー作成プロセスを加速
ステーブルコイン関連の団体は日本でも
ステーブルコイン関連の団体は日本でも立ち上げられており、「日本暗号資産ビジネス協会(JCBA)」は2020年7月10日に暗号資産交換業者・金融機関・ブロックチェーン事業者・ウォレット業者・弁護士法人・税理士法人・監査法人などが参加する「ステーブルコイン部会」を発足したことを発表しています。
ステーブルコイン部会は、2020年7月8日に「第1回目の会合」を開催して"ステーブルコインの法的分類や論点の共有、検討すべき課題"について議論と行ったと報告されており、発表時点では日本国内の大手企業を多数含む合計39社が会員として参加していると報告されています。