米国郵政公社「ブロックチェーン投票システム」の特許申請
アメリカ合衆国郵便公社(USPS)が「ブロックチェーン投票システム」に関する特許を申請していることが明らかになりました。米国では現在「郵便投票」に関する議論が続いているため、USPSが申請しているブロックチェーン投票システムにも注目が集まっています。
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ブロックチェーンで「郵便投票の課題解決」なるか
米国では現在「郵便投票」に関する議論が続けられており、新型コロナウイルスへの対策として"郵便での投票"が注目されている一方では、トランプ大統領が『郵便で投票が行われれば郵便ポストが奪い取られ、投票用紙は偽造される』として郵便投票に反対し、米国郵便公社(USPS)への追加の補助金を拒否する考えを示すなど大きな話題となっています。
トランプ大統領は「郵便投票が広まった場合に投票結果が偽造される可能性があること」などを指摘していますが、郵便投票が普及した場合にはトランプ大統領が所属している「共和党」よりも「民主党」の有権者の利用率が高くなると見られているため、『トランプ氏は国民投票で自分が敗北するのを阻止しようとしている』などといった批判も出ています。
このように「郵便投票」に関する議論は現在も様々な場面で繰り広げられていますが、今回は新たに米国郵便公社(USPS)が「ブロックチェーン技術を用いた投票システム」に関する特許を申請していることが明らかになりました。
米国郵便公社(USPS)が申請した特許には、投票内容を改ざんできない方法で記録して追跡できるようにするためにブロックチェーン上にデータを記録する仕組みを採用していることが記されているため、トランプ大統領が指摘している"投票結果の改ざん"などを含めた様々な問題解決につながると期待されています。
ブロックチェーン技術を活用した電子投票システムは数年前から世界中の複数の地域で試験的に導入されており、「スマホなどで離れた場所から投票できること・投票結果の改ざんが困難なこと・集計作業が簡素化されること」など様々な利点があると期待されていますが、大統領選挙などの重要な投票でブロックチェーン投票を導入した場合には、もしも問題が発生した場合に深刻な事態へと発展してしまう可能性があるため慎重に検討が進められています。
しかしながら、新型コロナウイルスが問題視されていることなども踏まえて考えると、今後は「電子投票システム」や「ブロックチェーン投票システム」が普及していく可能性は高いと予想されるため今後の動きにも注目です。
(参照:米国特許商標庁)