ブロックチェーンで「証明書発行業務」デジタル化へ:オリックス銀行×LasTrust
ブロックチェーン証明書の発行・管理システムなどを開発している「LasTrust株式会社」は2020年8月21日に、金融機関における証明書の発行業務でブロックチェーン技術を活用したデジタル化を推進することを目的とした基本合意書を締結したことを発表しました。
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ブロックチェーン証明書の「本格的な業務適用」に向けて
LasTrust(ラストラスト)はブロックチェーン証明書の発行・管理システムなどを開発している東京都港区の会社であり、特許取得済みのブロックチェーン証明書発行ソフトウェアサービスである「CloudCerts(クラウドサーツ)」を用いてあらゆる"紙の証明書"をデジタル化し、より安全で利便性の高い証明書を実現するための取り組みを進めています。
「LasTrust」と「オリックス銀行」は、2020年3月から"金融機関におけるブロックチェーン証明書の実現"に向けた技術検証を行なっていましたが、今回の発表では『要求される技術水準を満たしている』との検証結果が出たことを受けて、本格的な業務適用に向けた検討・協議を開始したことが報告されています。
金融機関が発行する「預金残高証明書」や「融資額残高証明書」などの各種証明書は、決済時・銀行融資時・確定申告時などに利用されていますが、証明の発行や提出は"紙媒体"による形式が主流であるため、証明書の偽造・改ざんなどによる不正融資事件や横領事件などが発生しています。
このような状況の中で『証明書が偽造・改ざんされていないことも簡単に検証したい』というニーズが存在していることを受けたLasTrustとオリックス銀行は、記録された情報の改ざんが極めて困難とされるブロックチェーン技術を活用することによって、利用者が証明書の真正性を簡単に検証できるデジタル証明書の実現に取り組んでいます。
オリックス銀行との「ブロックチェーン証明書発行」に向けた取り組みでも活用されている「CloudCerts」は、あらゆる業界の業務フローで活用できるように、発行APIである「CloudCerts Connect」も提供しているため、各事業者のシステムへの繋ぎ込みや、ブロックチェーン証明書の自動発行・自動送付も可能だと説明されています。
ブロックチェーン証明書の普及に向けた取り組みを積極的に進めている「LasTrust」は、今年3月に『新型コロナウイルスの影響で卒業証書授与式の開催が困難だった教育機関に、オンライン上で授与することができる"ブロックチェーン卒業証明書"を無償提供する』などの取り組みを行なっていましたが、今後もさらにブロックチェーン証明書の普及に務め、各企業のデジタルトランスフォーメーションをサポートしていくと説明しています。