Ripple社「米国外に本社移転」の可能性|過度な暗号資産規制を問題視
Ripple(リップル)社の共同創業者兼会長であるChris Larsen(クリス・ラーセン)氏が、暗号資産(仮想通貨)関連の規制が厳しいことを理由に『Ripple社の拠点を米国外へと移す可能性がある』と語ったことが「FORTUNE」の報道で明らかになりました。移転先の候補には日本も含まれていると報告されています。
米国の「過度な仮想通貨規制」を問題視
Ripple(リップル)社は現在アメリカ・カリフォルニア州サンフランシスコに本社を構えていますが、Ripple社の共同創業者兼会長であるChris Larsen(クリス・ラーセン)氏は米国の過度な仮想通貨規制を理由に『本社を米国外へと移転する寸前である』と警告したと報じられています。
米国の大手ビジネス誌「FORTUNE」の報道によると、クリス・ラーセン氏は『米国政府、特に米国証券取引委員会(SEC)が仮想通貨業界に対して敵対的な態度をとっていることに不満を募らせている』と語ったとされています。
SECの委員長や関係者はビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)に関しては『有価証券ではない』との判断を下しているものの、エックスアールピー(XRP)などの暗号資産に関しては明確な判断が下されていないため、Ripple社と投資家などの間では『XRPは有価証券に該当するか?』に関する議論が続けられています。
Ripple社側は以前から『エックスアールピー(XRP)は独立したオープンソースのデジタル資産であり、Ripple(リップル)社とは別の存在である』と強調していますが、その一方では"Ripple社が大半のXRPを保有していること"などを理由に『XRPはRipple社の有価証券である』という意見も出ているため、このようなことも関連していると考えられています。
可能性の高い候補地は「シンガポール・イギリス」
Chris Larsen(クリス・ラーセン)氏は「LA Blockchain Summit」でFORTUNE誌とのインタビューに応じた際に、米国を離れた際の候補地について『他のほぼ全ての国は米国よりも有利な規制環境を提供している』とコメントし、最も可能性の高い候補地としては「イギリス」と「シンガポール」を挙げたと報告されています。また別の報道では「日本」や「スイス」なども候補地に含まれていると報告されています。
ラーセン氏は仮想通貨・ブロックチェーン・中央銀行デジタル通貨(CBDC)などの分野で米国が中国に遅れをとっていることも指摘しており、「金融分野のイノベーションで中国に先を越される可能性があること」や「米ドルが世界の準備通貨としての地位を失うこと」を懸念していると伝えられています。
また、次の米国大統領選挙でJoe Biden(ジョー・バイデン)氏が当選した場合の影響に関しては、バイデン政権がエネルギー消費の激しいマイニング産業に炭素税をかけると予想されることから『海外のマイナーを追い出すことになる可能性がある』とも指摘されています。
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