ブラジル経済相「独自デジタル通貨(CBDC)発行の可能性」について発言
ブラジルのPaulo Guedes(パウロ・ゲデス)経済相は「ブラジル連邦貯蓄銀行」で開かれた式典であいさつを行った際に、ブラジルで中央銀行デジタル通貨(CBDC)が発行される可能性があることを明らかにしました。
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中央銀行デジタル通貨「デジタルレアル」発行の可能性
ブラジルのPaulo Guedes(パウロ・ゲデス)経済相は、ラテンアメリカ最大の政府系金融機関「ブラジル連邦貯蓄銀行」で開かれた式典であいさつを行った際に以下のようにコメントし、将来的にブラジルで中央銀行デジタル通貨(CBDC)が発行される可能性があることを語りました。
中央銀行が再び自律的になったことによって、フィンテックやデジタル通貨などが活発化してきています。ブラジルは独自のデジタル通貨を持つことになるでしょう。ブラジルは多くの国に先んじています。
パウロ・ゲデス経済相は中央銀行デジタル通貨の詳細については語っていないものの、同氏がデジタル通貨に言及したのは今回が初めてであるため、今回の発言には注目が集まっています。
中央銀行デジタル通貨の研究開発は既に様々な国で進められており、一部の国では実際にCBDCが発行されていますが、ブラジル中央銀行も今年8月にデジタルレアル発行の可能性を検討するための研究グループを設立したことを発表しており、ブラジル中央銀行の総裁であるRoberto Campos Neto(ロベルト・カンポス・ネト)氏も今年9月に『2022年にはCBDCを発行するために必要な条件が整う』との見解を示しています。
デジタルレアルの詳細は今のところ明らかにされていませんが、これまでの報道ではブラジル中央銀行によって管理される24時間年中無休の即時決済システムである「PIX」や「オープンバンキングシステム」が重要な役割を果たすことになるとの見方が示されています。