BitMEX告発問題で「取引所からのビットコイン出金」続く|2日で4.5万BTC以上が移動

by BITTIMES   

米国商品先物取引委員会(CFTC)が暗号資産取引所「BitMEX(ビットメックス)」のCEOであるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏らを告発したことを受けて、BitMEXから大量のビットコイン(BTC)が出金されていることが明らかになりました。

BitMEXに対するCFTCの告訴について

BitMEX(ビットメックス)のCEOであるArthur Hayes(アーサー・ヘイズ)氏や、同社の共同創設者であるBen Delo(ベン・デロ)氏、Samuel Reed(サミュエル・リード)氏らは2020年10月1日に、同取引所が未登録のまま暗号資産取引サービスを提供し続けていることや、アンチマネーロンダリング規制に違反していることなどを理由に「米国商品先物取引委員会(CFTC)」から告発を受けました。

CFTCは『BitMEXはレバレッジ取引を不法に個人投資家に提供することによって、2014年の取引所設立以降で1兆ドル(約105兆円)の手数料を獲得している』と指摘しているほか、『最も基本的なコンプライアンスも守らずに本人確認やマネーロンダリング対策(KYC/AML)なども怠っていた』としています。

この報道を受けたビットメックスは同日1日に公式ブログで『当社は米国政府の強引な告発決定に同意せず、このような疑惑を強く弁護していく所存だ』と反論し、「同社が設立当初から米国の法律遵守に努めていたこと」や「BitMEXが現在も通常通り運営されていて、全ての資産が安全に保管されていること」などを説明していましたが、今回の騒動を受けてBitMEXから大量のビットコインが出金されていることが明らかになりました。

騒動後2日で「4.5万BTC以上の出金」を確認

ブロックチェーン分析会社である「Glassnode(グラスノード)」が2020年10月2日に報告したデータによると、BitMEXのビットコインアドレスからBTCを撤退させる動きは今回の騒動後に加速しており、騒動後1日間で出金されたBTC数量は約4万BTC(約442億円相当)にのぼると報告されています。

BitMEXアドレスからのビットコイン流出は続いています。私たちのデータは過去1時間でさらに7,200BTCが出金されたことを示しています。

過去1日間に取引所から引き出された合計金額は、現在ほぼ40,000BTCです。

また「Crystal Blockchain(クリスタル・ブロックチェーン)」の報告によると、騒動後2日以内に流出したビットコインは4万5,000BTC(約499億円相当)を超えていると報告されているため、現在もBitMEXからのBTC出金は続いていると考えられます。

BitMEXから出金されたビットコインはその他の大手暗号資産取引所へと移動されており、BitMEXから出金されたBTCのうちの2万BTC以上が「GeminiBINANCEOKExHuobi」などの暗号資産取引所に移動されたと報告されています。

市場への影響力も高い「BitMEX」今後の動きにも要注意

BitMEX側は「米司法省(DOJ)」や「米国商品先物取引委員会(CFTC)」の主張に反論しているものの、CFTC側はビットメックス側に対して『不法に入手した利益全ての返金と罰金・永久的なトレーディングの禁止・将来的な違反防止策』などを求めていると報告されています。

これらの問題はまだ解決しておらず今後も問題が長期化する可能性があるため、BitMEXユーザーの間では今後の動きに備えて、保有していたポジションを清算したり、資金を移動する動きが進んでいると予想されます。

BitMEXは最大100倍のレバレッジで暗号資産を取引することができる大手暗号資産取引所として知られており、仮想通貨市場への影響力も高い取引所となっているため、今後の動向にも注意が必要であると言えるでしょう。

2020年10月3日|ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格

Bitcoin (BTC)
12,179,297 JPY (2.06%)
84,870.21 USD
RANK

1
MARKET CAP

¥241.76 T JPY
VOLUME

¥3.64 T JPY

ビットコイン(Bitcoin/BTC)の価格は先月7日に105万円付近まで下落したもののの、その後は110万円〜116万円付近での推移を続けており、2020年10月3日時点では「1BTC=1,110,850円」で取引されています。

2020年7月5日〜2020年10月3日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)2020年7月5日〜2020年10月3日 BTCのチャート(引用:coingecko.com)

仮想通貨ニュース|新着

【英国初】スコットランドの学校、ビットコイン決済対応へ|BTC備蓄も視野NEW

【英国初】スコットランドの学校、ビットコイン決済対応へ|BTC備蓄も視野

マクドナルド、ビットコイン財務計画を巡って株主と経営陣で対立|SECは株主総会での除外を容認NEW

マクドナルド、ビットコイン財務計画を巡って株主と経営陣で対立|SECは株主総会での除外を容認

ノースカロライナ州、仮想通貨納税を認める法案を提出|対象銘柄の具体的条件も明記

ノースカロライナ州、仮想通貨納税を認める法案を提出|対象銘柄の具体的条件も明記

ニューハンプシャー・フロリダ州、ビットコイン準備法案が可決|米各州で広がる立法レース

ニューハンプシャー・フロリダ州、ビットコイン準備法案が可決|米各州で広がる立法レース

金融庁「暗号資産規制の方向性」ディスカッション・ペーパーを公表|意見募集開始

金融庁「暗号資産規制の方向性」ディスカッション・ペーパーを公表|意見募集開始

SHIBの米ドル連動ステーブルコイン「SHI」規制明確化の後にローンチか

SHIBの米ドル連動ステーブルコイン「SHI」規制明確化の後にローンチか

仮想通貨入門 - 基礎知識

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨がもらえるエアドロップとは?参加方法・注意点・税金などについて解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨HYPE(Hyperliquid)とは?基本情報・特徴・購入方法などを解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

仮想通貨DEX「Hyperliquid(ハイパーリキッド)」の特徴や使い方を徹底解説

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ基盤の代表的なDeFiプロジェクトを紹介|特徴・運用方法・注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(SOL)基盤の代表的なDAppsを紹介|使い方や注意点も

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

ソラナ(Solana/SOL)系ミームコインとは?代表銘柄トップ5もあわせて紹介

市場分析・価格予想

トランプ大統領、中国を除いて関税90日間停止を発表|ビットコイン82,000ドルまで回復

トランプ大統領、中国を除いて関税90日間停止を発表|ビットコイン82,000ドルまで回復

ビットコイン、関税の嵐を乗り切る「安全資産」としての可能性|バイナンスレポートまとめ

ビットコイン、関税の嵐を乗り切る「安全資産」としての可能性|バイナンスレポートまとめ

仮想通貨市場も急落「米国関税の90日間停止」を要求|パースカント社CEOビル・アックマン氏

仮想通貨市場も急落「米国関税の90日間停止」を要求|パースカント社CEOビル・アックマン氏

「金とビットコインが新たな準備資産に」米国債と株式の時代は終焉へ|アーサー・ヘイズ氏

「金とビットコインが新たな準備資産に」米国債と株式の時代は終焉へ|アーサー・ヘイズ氏

ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も

ビットコイン価格8万ドル割れ、ブラックマンデー再来で上昇予測も

「ビットコインはヘッジとして機能」ウォール街が暴落する中でBTCが支持を得る

「ビットコインはヘッジとして機能」ウォール街が暴落する中でBTCが支持を得る