Bank of America「ブロックチェーン基盤の株式取引ネットワーク」に参加
米国の大手銀行である「Bank of America(バンク・オブ・アメリカ)」が、ブロックチェーン企業「Paxos(パクソス)」が提供している株式取引ネットワーク「Paxos Settlement Service」に参加したことが「Bloomberg」の報道で明らかになりました。このネットワークに参加することによって、これまで約2日ほどかかっていた決済期間を数分に短縮することができると伝えられています。
こちらから読む:コインベスト、Android向け取引アプリ公開「暗号資産」関連ニュース
バンカメ「Paxos Settlement Service」に参加
米国の大手銀行である「Bank of America(バンク・オブ・アメリカ/バンカメ)」が、ブロックチェーン企業「Paxos(パクソス)」が提供しているブロックチェーン技術を活用した株式取引ネットワーク「Paxos Settlement Service(パクソス・セトルメント・サービス)」に参加したことが「Bloomberg」の報道で明らかになりました。
記事執筆時点では両社からの公式発表は行われていないものの、Paxosは複数メディアが報じた内容をTwitterでリツイートしているため、これらの報道内容は事実であるとみられています。
「Paxos Settlement Service」は許可型ブロックチェーンを活用した株式取引ネットワークであり、既存の市場参加者が二者間で直接取引を決済できる他、これまで数日かかっていた株式取引を即日決済できるなどの利点を備えています。
株式取引の決済期間を大幅短縮
報道によると、バンク・オブ・アメリカも参加している世界最大級の証券保管振替機関「DTCC(Depository Trust & Clearing Corporation)」の決済期間は約2日となっているものの、「Paxos Settlement Service」では一部の株式取引を数分で決済することができるため、今後はDTCCが牛耳ってきた株式市場の決済システムをPaxosが代替することになる可能性があるとして注目が集まっています。
この点について、PaxosのCEOであるChad Cascarilla(チャド・カスカリラ)氏は『DTCCのシステムでは、1日に取引される全銘柄の75%が決済されないことになる』と述べており、バンク・オブ・アメリカの資金調達・決済担当責任者であるKevin McCarthy(ケビン・マッカーシー)氏は『Paxosのネットワークを使用すれば、決済サイクルの約定日と決済日を同じにすることができるため、オーバーナイトで計上していた担保が不要になり、コストの削減にもつながるり、長年の課題となっていた総資産利益率も改善される』と説明しています。
ケビン・マッカーシー氏によると、バンク・オブ・アメリカは数ヶ月間前から内部取引を実施しているとのことで、決済機関として認められれば顧客にもサービスを提供する予定だと報告されています。
なお「Paxos Settlement Service」には、スイス・チューリッヒの金融サービス企業である「Credit Suisse」や、野村ホールディングスのトレーディング部門である「インスティネット」などがすでに参加しており、先月は『株式取引から決済までを同日に行うことに成功した』ということも発表されています。