日本メタバース協会設立へ「FXcoin・CoinBest」などの暗号資産交換業者が参加
FXcoin・CoinBest・Gincoなどの仮想通貨関連企業が、日本のメタバース(仮想空間)市場発展に向けた業界団体である『一般社団法人日本メタバース協会』を週内にも発足する予定であることが「日本経済新聞」の報道で明らかになりました。日本メタバース協会はネット金融会社やゲーム会社などにも参加を呼びかけていくことを予定しているとのことで、金融庁などの官公庁を交えて法律・ルール整備などを行うことによって、日本をメタバース先進国にすることを目指すと報告されています。
こちらから読む:円連動仮想通貨、発行体を"銀行・資金移動業者"に限定「国内ニュース」
ネット金融会社・ゲーム会社などにも参加呼びかけ
暗号資産交換業者である「FXcoin(FXコイン)」や「CoinBest(コインベスト)」、仮想通貨ウォレットを提供している「Ginco(ギンコ)」などが、日本のメタバース(仮想空間)市場発展に向けた業界団体である『一般社団法人日本メタバース協会』を週内にも発足する予定であることが日本経済新聞の報道で明らかになりました。
日本メタバース協会設立についての公式発表はまだ行われていないものの、協会メンバーの1社とされる「CoinBest」は日本経済新聞の記事を引用する形で『CoinBestも日本メタバース協会に参加する』と報告しています。
日本経済新聞にて「一般社団法人日本メタバース協会」を立ち上げる旨の記事が掲載されました。CoinBestも同協会に参加いたします。当社社長 雒 東生が理事に選任されました。https://t.co/D57LWE97So
— CoinBest(コインベスト) (@CoinBestcom) December 7, 2021
日経新聞の報道によると、日本メタバース協会には「FXcoin・CoinBest・Ginco」などが参加するとのことで、代表理事には日本暗号資産取引業協会(JVCEA)理事でもあるFXcoinの大西知生社長が就任、その他ネット金融会社やゲーム会社などにも参加を呼びかけると報じられています。
法律・ルール整備で日本を「メタバース先進国」に
メタバースは近年世界中で注目を集めており、この数ヶ月間だけでも多く大手企業が『メタバース参入』を発表していましたが、現在の日本ではメタバース関連の法律やルールが未整備の状態となっているため、金融庁などの官公庁を交えて市場づくりに着手することによって「日本をメタバース先進国にすること」を目指すとされています。
具体的には「日本の民法は物理的な物にしか所有権を認めていないが、デジタルな物の所有権をどうするのか?」などといった法的問題や、「メタバースにあるデジタルな土地がNFT化され、その払い込みに仮想通貨が使われる場合には仮想通貨交換業者以外でも取り扱って良いのか?」などといった金融との接点についても整理するとのことです。
経済産業省が今年7月に公表した『仮想空間の今後の可能性と諸課題に関する調査分析事業』という報告書では、、異なる国の利用者間でトラブルが起きた場合など企業がメタバース事業に参入する際の法的論点がまとめられていましたが、所有権や著作権の取り扱いに関しては明確化されていないため参入事業者のリスクが高く、省庁や官民を超えた課題整理が急務となっていました。
「日本メタバース協会は世界のメタバース動向を研究しつつ、官公庁とのコミュニケーションを深めながら、日本企業がメタバース市場で活動しやすくなるよう地盤を固めていく狙いがある」とされているため、同協会が発足することによって日本でもメタバース関連の環境整備が進み、市場発展・業界参入事例の増加などにつながると期待されています。