Cardano開発企業:スケーリングソリューション「Hydra」の誤解などについて補足説明

by BITTIMES

カルダノ(Cardano/ADA)の開発企業である「Input Output(IOG/IOHK)」は2022年2月3日に、Cardanoの性能を大幅に向上させると期待されているスケーリングソリューション「Hydra(ハイドラ)」について詳しくより解説する記事を公開しました。今回の記事では『理論上100万TPSを処理できる』と注目されてた「Hydra Head」について誤解が生まれているとも指摘されており、これに関する補足説明なども行われています。

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Hydra(ハイドラ)について詳しく解説

カルダノ(Cardano/ADA)の開発企業である「Input Output(IOG/IOHK)」は2022年2月3日に、Cardanoの性能を大幅に向上させると期待されているスケーリングソリューション「Hydra(ハイドラ)」についてより詳しく解説する記事を公開しました。

Hydra(ハイドラ)とは、Cardanoブロックチェーンのネットワークセキュリティとスケーラビリティに対処するために設計されたレイヤー2ソリューションであり、Cardanoブロックチェーンの取引処理性能を大幅に向上させる重要技術として数年前から注目されていました。

Input Outputは今回の記事の中で『Hydraは、大規模なストレージを必要とせずに、スループットの増加、遅延の最小化、コスト効率の高いソリューションを提供する』と説明しており、『初期のアイデアに基づいて構築されたHydra Headプロトコルは、プルーフオブコンセプトへと成熟し、テストネットMVP用に定義が明確化された実装へ向けて、成長を続けている』と報告しています。

「Hydraに関する誤解」についても補足説明

Hydraに関する過去の発表では『ネットワークに接続するそれぞれのユーザーが同時に10個の"Hydra Head"を作成することができ、各ヘッドは1秒あたり約1,000件のトランザクションを処理することができるため、理論上は100万TPS(1秒間に処理することができるトランザクション数)を処理することができる』ということが説明されていたため、そのような機能を備えたHydraは『究極のレイヤー2スケーラビリティソリューション』とも呼ばれていましたが、今回の発表では"そのような解釈には誤解がある"と報告されており『Hydra HeadプロトコルはSPO用の実装というわけでも、理論上の100万TPSでもない。これについてはきちんとした補足説明が必要である』と説明されています。

具体的には『様々なスケーラビリティ測定法がある中で、1秒間のトランザクション数(TPS)は比較方法としておそらくもっとも意味のない方法である』とされており、"高速道路と車両"を例に挙げて以下のように説明が行われています。

スケーラビリティの測定法について説明する前に、1秒間のトランザクション数(TPS)について少しはっきりさせておきましょう。さまざまな方法の中でも、TPSは比較方法としておそらくもっとも意味のない方法です。トランザクションのサイズや形態はさまざまです。これはCardanoにも当てはまりますが、2つのまったく異なるシステムを比較する際にはさらに重要になります。

高速道路と車両について考えてみてください。「高速道路の2点間を一秒間に通過する車両の数(VPS)」を数えることはできます。しかし、車種を定義しない場合、10VPSと100VPSを比べても意味がありません。たとえば10台の車両が大型トラックだった場合、100台のスクーターと配送能力を比べても意味はありません。トランザクションにも同じことが言えます。数百のネイティブ資産やアウトプットを含むトランザクションは、2人の間でADAを支払うシンプルなトランザクションと同じでないことは明白です。

TPSは、同じ文脈(たとえばCardanoノードの2つのバージョンを比較するなど)で使用する場合、測定基準としての意味を持ちます。ブロックチェーン間の比較には適しません。

このように説明するIOHKは、スケーラビリティを検討・議論するための重要な指標として以下の3点を挙げており、Hydra Headについて次のように説明を行っています。

  • スループット:一定時間内にシステムで処理されるデータ量
  • ファイナリティ:何らかのアクションの結果がシステム内の全員にとって不変かつ真となるまでにかかる時間
  • 並行性:異なるユーザーにより、お互いに干渉することなく行える作業量

Hydra HeadはHead内でほぼ瞬時のファイナリティに達することに優れています。Headの設定および終了プロセスは数ブロックかかる場合もありますが、一度確立されると、トランザクションは共同参加者間で迅速に流すことができます。Hydra HeadもEUTXOモデルを使用しているため、競合しないトランザクションを並行して処理することができ、優れたネットワークと相まって、利用可能なリソースを最適に利用できます。2020年に遡るHydra Head最初のシミュレーションでは、1000TPSの高い可能性が示されました。現在、スループットとファイナリティの観点から、実際の実装のベンチマーキングを行っています。

覚えておきたいことは、Hydra Headが、小人数の参加者グループによる非常にローカルな構成概念であることです。これらのグループは当面は独立しているため、各測定値の合計を全体とみなすと誤解を招く怖れがあります。グループは独立しており、自由に作成できるため、10でも1000でも100万でも10億でも、合計するだけで任意の数に簡単に到達できます。

その結果、Hydra Headプロトコルの最初のバージョンでは、参加者の小グループが低コストでトラフィックをスケールアップできますが、グローバルな消費者間(マイクロ)支払いまたはNFT販売のソリューションをすぐに提供することはできません。なぜでしょうか。Head内のコンセンサスにより、すべての参加者がすべてのトランザクションに反応することが要求されるからです。そして、1つのHeadが参加者を無限に増やすことはできません。少なくとも追加的なエンジニアリングが必要です。たとえば、Hydra Headの相互接続は、より大規模な参加者のネットワークへの、実質的にローカルなHeadをグローバルネットワークに変貌させる道を拓きます。現在Hydra Headプロトコルを拡張して、対象となるユースケースの幅を広げるその他のアイデアを模索しています。この点に関して、次のセクション、そして今後のアップデートでもう少し紹介します。

今回の発表では『Hydra Headがどのような場合に役立つか』や『Hydraにおけるステークプールオペレーター(SPO)の役割』などについても詳しく説明されており、Hydra Headの詳細については2月半ばの開発更新情報でお伝えすると報告されています。IOHKが今回公開した「Hydraに関する説明の全文」は以下のリンク先ページから日本語で確認することができます。

>>「Input Output」の公式発表はこちら

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