中央銀行デジタル通貨で「プライバシー」が失われる?金持ち父さん著者が警告
現在世界各国では、中央銀行が発行するデジタル通貨である中央銀行デジタル通貨(CBDC)の研究開発が進められていますが、人気の著書「金持ち父さん 貧乏父さん」を執筆したことなどで知られるロバート・キヨサキ氏は『中央銀行デジタル通貨が発行されると、全てのお金が追跡可能になり、プライバシーが失われる可能性がある』と語っています。
CBDC・FedCoin発行で「全てのお金の追跡」が可能に
人気の著書『金持ち父さん 貧乏父さん』を執筆したことなどで知られるロバート・キヨサキ氏は、YouTubeチャンネル「 The Rich Dad Channel」で公開された動画の中で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)について語りました。
現在は日本やアメリカを含めた世界中の様々な国でCBDCの研究開発が進められていますが、キヨサキ氏は「米国で中央銀行デジタル通貨が発行されるとイギリスの作家ジョージ・オーウェル氏のディストピアSF小説"1984"がすぐに現実のものになる」と警告しています。
キヨサキ氏は「連邦準備制度が発行する中央銀行デジタル通貨"FedCoin"が発行されると、全てのお金のやりとりが追跡可能になり、ユーザーのプライバシーが失われる可能性がある」との懸念を示しています。
ジョージ・オーウェル氏が書いた小説『1984』には「ビッグ・ブラザーが見ている」というテーマがあります。FedNow(FedCoin)や中央銀行デジタル通貨に関して最も懸念されているのは"プライバシーが失われる"ということです。
彼らは「私たちがお金を何に使っているのか、誰にあげたのか」を全て把握できることになるため、"ビッグ・ブラザー"がお金を通じて私たちを見張ることになります。これが中央銀行デジタル通貨・CBDC・FedCoinの問題点です。
私のような人はパニックになります。「なんてこった、追跡されてしまう」「お金の使い道を知られたくない」「彼らには関係ない」と。しかし今はブロックチェーンなどの技術があるので、彼らは望むものを何でも追跡できます。
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「FDICの財源はそれほど多くない」との指摘も
また、今回の動画に出演している投資アドバイザーのジョージ・ギャモン氏は『米連邦預金保険公社(FDIC)の財源はそれほど多くない』とも指摘しています。
FDICは、米国の金融機関が破綻した場合に一定額の預金などを保護するための預金保険制度を運営していますが、ギャモン氏は『シリコンバレー銀行とシグネチャー銀行が破綻したことによって、FDICの財源はもっと少なくなっているはずだ』と指摘しています。
米国の銀行破綻についてはロバート・キヨサキ氏も過去のツイートで言及しており、大量に発行されている米ドルをフェイクマネー(偽のお金)と表現した上で「救済措置が始まったことによって、病んだ経済にますます多くのフェイクマネーが投入される」と指摘していました。
キヨサキ氏が「経済危機は近い」と警告
ビットコイン購入価格などについて
ロバート・キヨサキ氏は今回の動画の最後で、同氏が強く支持しているビットコイン(BTC)についても語っています。
キヨサキ氏は2022年1月にビットコインが暴落している際に『BTC価格が20,000ドルをテストしたらさらに買い増すつもり』と語っていましたが、今回の動画でも『2万ドルになるのを待ち、1000ドル、3000ドルと下がっていくのを見守っていた。ビットコインが生き残るかどうかを確認したかった』と語られています。
また、同氏は『6,000ドル(約80万円)で60 BTCを購入した』とも語っており、「一般の人々が価格が高騰したタイミングで購入しているのに対して、自身は価格が安い時に購入している」という点も説明しています。
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